ある幼稚園の保護者研修会にて

  私は先日、函館市内のある幼稚園の保護者研修会で「不登校・いじめへの対処」というテーマでお話させていただく機会がありました。
  参加された保護者の方々に「皆さんはいろいろ調べてこちらに幼稚園を選んだと思いますが、どちらも文部科学省の所管なのに小学校はなぜ選べないのでしょう?」と質問しました。保護者の皆さんは、このような問いかけ自体が、全く想像外のことだったようで、やはり多くのお答えは「小学校は義務教育だから」というものでした。
  そこで私は、憲法26条で子どもの教育を受ける権利を保障し、それを実現するために国の義務として学校を作るのであり、子どもが学校に通う義務ではないこと、しかしその権利保障の場が、憲法の下位法規である学校教育法の第1条に規定された学校しかないために、色々な事情で当該学校に行くことができない子どもは、憲法で保障された権利を行使できないばかりか、その学校に通うことを強制されて心身の不調に追い込まれるなど二重の権利侵害を受けていること、このように現在の教育制度の不備を不登校の子どもたちが身を挺して示していることご説明しました。
  多くの参加者は理解してくださったようで、お子さんの学校生活への対処に少しでも参考にしていただければありがたいと思った次第です。

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間違えることの大切さ

 「多様な教育を推進するためのネットワーク」代表の古山明男さんから、次のようなメールをいただきました。現在の学校教育が抱える根本的な問題を指摘されていると思いますので、ご紹介します。
【間違えることの大切さ】
  昨日のことでした。自分の私塾で、子どもたちと軽いゲームをやっていました。初めての子がいるときにお互いの名前を覚えるための、名前の呼び合いゲームです。呼ばれた人が他の人を呼ぶ、というだけの単純なゲームです。ルールは間が空い
てはいけないことと、自分を呼んだ人をすぐに呼んではいけないというだけ。
  やっていると、いない人の名前を言ったり、名前の言い間違いをしたり、自分を呼んだ人間を直接に呼び返したりと、けっこう間違えるものです。そのたびに、大笑いできます。
  ゲームが終わってから、子どもたちに問いかけました。「名前呼びゲームだと、間違えるのがおもしろくてやっているだろう。でも、学校だと、間違えるのは怖いよね。どうしてだい?」
  出てきた答えが、「学校では、間違ってはいけないことになっているから」。子どもたちと話していると、そう単純に、小学校が間違いを許容していないわけではないです。先生は、「間違っていいんだ」と言っているそうです。
  ところが、実際には、子どもたちは間違いを怖がります。とで考え込んでみたら、普通の学校教育は、なんだかんだ言っても最終的な到達目標があり、達成の尺度があります。そういう大枠があるから、「間違ってもいいんだ」の衣の下に、ヨロイがチラチラ見えてしまうのだ思います。
  世の中の仕事は、間違いをしてはいけない世界です。飛行機や列車の運行で間違いがあったら、たいへんな事故になります。労働力を求める側は、どうしても、間違いをしない人間を求めます。
  そこで「、子どものうちから、間違ってはいけないことを教える」が見えないカリキュラムになるのだと思います。学校だけとは限りません。家庭内で子どもたちに間違いをさせない一心になっている人たちもいます。
  そうではない。大人の仕事では間違いが許されないからこそ、子どものうちに、試行錯誤ができる場を保障するのではないでしょうか。
  オルタナティブ教育の特徴の一つも、子どもたちの活動そのものに重点を置いていて、結果にこだわらないことではないかと思います。

2月の不登校・ひきこもり関連行事のお知らせ

◆「ふぉろーず」勉強会 <1月・5月を除く毎月第1日曜日に開催>
 □思春期以降に自閉症スペクトラム(高機能自閉症・アスペルガー障害・その他の広汎性発達障害)  の診断を受けた方及びその可能性のある方の家族が、今後の生活について話し合い、相互に学  習する。
 □日時:2月4日(日)13時30分~15時30分
 □函館市総合福祉センター「あいよる」3階第2会議室(若松町33-6)
 □参加費:無料    □連絡先:野村(090-6261-6984)

◆ひきこもり当事者の集い「樹陽のたより」例会 <毎月第2日曜日に開催>
 □日時:2月11日(日)11時~13時、函館市総合保健センター2階第2健康指導室階(五稜郭町23-1)
 □参加費:無料    □連絡先:野村(090-6261-6984)
 
◆道南ひきこもり家族交流会「あさがお」例会 <毎月第2日曜日に開催>
 □日時:2月11日(日)14時~16時 
 □場所:函館市総合保健センター2階会議室(五稜郭町23-1) □資料代:200円(会員は無料)
 □連絡先:野村(090-6261-6984)  

◆登校拒否と教育を考える函館アカシヤ会 <毎月第3日曜日に開催>
□日時:2月18日(日)13時30分~16時  
□場所:函館市総合福祉センター「あいよる」4階会議室(若松町33-6)
□資料代:200円(会員は無料)     □連絡先:野村(090-6261-6984)  

◆「昴の会」~不登校をともに考える会
 □日時:2月25日(日)14時~16時 (希望者に16時から社会福祉士との個別相談も可)  
 □場所:北斗市七重浜住民センター「れいんぼ~」3階研修室(いさりび鉄道七重浜駅に隣接)
 □資料代:300円(会員は無料)     □連絡先:内藤(090-4879-4142)   

◆函館圏フリースクール すまいる 函館市富岡町2-19-5 http://hakodate-smile.jimdo.com/
 □「フリースペース」(小中高校年代の子どもの居場所、月~木曜10時~15時)、「すまいる笑会」   (概ね16~35歳の若者のフリースペース、火・木曜日14:30~18:00)を開設
 □「学習支援」(メンタルフレンド、基礎学習、総合学習、高卒認定取得等、学年・年齢を問わず一人  ひとりのニーズに応じて対応、訪問も可) 
 □「おやサロン」(スタッフと保護者同士の交流・相談の場、毎週木曜日13時~15時開催)
 □代表:庄司メール akashi.shoji@gmail.com  相談担当:野村(090-6261-6984)
  内容・料金等詳細は☎070-4156-3195へお問い合わせください。

◆ふりーすぺーすヨリドコロ (函館市の委託を受けて実施しており、利用対象は函館市民)
 わかもの(18~39歳)の自由な空間で無料、毎週水・金の13時~15時、函館市元町14-1・北海道 国際交流センター(HIF)で開設、働いている方も、働いていない方も、家以外の場所でのんびりした くなったら、だれかと話したくなったら、お気軽においでください。なお、通院している方は、主治医の 許可が必要です。お問合せ:☎0138-22-0770(ヨリドコロ担当者)

「ウワサの保護者会」再放送のお知らせ

 過日ご紹介しましたEテレ「ウワサの保護者会:学校に行かない学び方」が、下記のとおり再放送されます。
 この番組は「学校に行けない可哀想な子どもの支援」というスタンスを超えて、「学ぶ権利の保障」という前向きな方向が示され、とても良かったと思いました。
 親としても、待つことの大切さ、子どもの自己決定を尊重することの大切さを、あらためて再認識しました。
 ご覧になっていない方は、是非ご覧ください(*^。^*)
・2月1日(木)NHK総合 11時05分~ ※一部の地域を除く
・2月3日(土)NHK教育 昼12時~ ※全国放送

発達障がい児の親の立場から③:アカシヤ会会報新年号より

≪頑張らないで、泣ける場、愚痴を言い合える場を!≫
  子離れをしよう。それに気付かされた。息子と庄司さんから…。8月から息子は自分の部屋で一人で寝るようになった。それまでずっと同じ部屋に寝ていた私の方が実は、眠れなかった。翌日、息子は私の心配をよそに、
「オレ!!一人で全然寝れるから!!」とあっさりしたものだった(笑)。自分の事は自分でする。部屋の掃除、脱いだものはカゴへ、タオルはハンガーに…。何でもいい。自分の出来ることはさせよう。「手伝ってほしいときは言ってね」、これだけでいい。多少のことでは生死に関わることはない。子どもから離れられなかったのは、私のほうだった(笑)
  今日も脱いだパンツをカゴに入れろ~!!と息子とプチバトル中だ。それも良し…。お母さん、そんなに頑張らなくていい。泣いたって、きれたっていい。愚痴を言える場所も人もいることを忘れないでほしいと思う。

【学習指導要領でも「不登校生徒への配慮」を明記!】 (代表:野村)
  昨年は30回ほど講演会やセミナーの声をかけていただき、全国各地の皆さまと交流できました。その3割くらいは学校関係の行事でとても有意義でしが、残念ながら「教育機会確保法」も昨年9月の文科初770号通知も学校現場に十分浸透していませんし、多くの先生方も疲労困憊しています。
  昨年7月に文科省が発表した「中学校学習指導要領解説総則編(p113~)」でも、同法と同通知を受け「不登校を問題行動と考えてはならない」「登校という結果のみを目標にするのではなく」等と明記し、民間団体との連携の必要性を提起しています。
  学校だけで抱え込まず、「親の会」やフリースクール等とも協力関係を是非作っていただきたいと願っています。
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野村俊幸

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