ひきこもり家族交流会の報告

 11月14日の道南ひきこもり家族交流会「あさがお」の例会には、初参加の方が3組あり、家族・当事者21名、サポーター4名、札幌からのゲストお二人と計27名もの出席者となり、途中から2グループに分かれて話し合いを行いました。
 親御さんからは、「学校を中退して戻ってきた子どもにどのように接したらよいか」といった質問や、「自分が怪我をしたときにいたわってくれたりもするが、それ以上の話ができない」「子どもが今何を考えているか、将来をどうするのか聞きたいが、話ができない」といった悩みが語られました。
 「あさがお」例会には、毎回何人かのひきこもり体験者の青年が参加して、自分の体験を語ってくれますので、親御さんにとっては、自分の子どもからはなかなか直接に聞くことのできないひきこもり者の心理や家族への思いを聞くことができる、貴重な機会になっています。
 例えば当事者から次のような意見が出されました。
・中退が心配なのは分かるが、「焦らず見守ってほしい」「じっと待ってあげてほしい」「休ませてあげてほ し い」といった声が多く出されました。
・「将来をどうするのか?」というのは、実は本人が一番不安に思っていることなので「そのように  聞かれる のが一番辛い」とのことでした。
・親はそのつもりはなくても「何気ないひとことが嫌みに聞こえる場合があり、それが辛くて親と話しし  たく なくなる」という話も出ました。ひきこもっているとき、お子さんはとても神経が過敏になって いることを理 解したいと思います。
・「親は100%話したいと思っているが、子どもは30%くらいしか話ししたいとは思っていないことがある」という話もでました。
「親子のコミュニケーション」といっても、親と子どもで受けとめ方、感じ方の違いがあることをお互いが理解しあい、それぞれの立場や気持ちを尊重し、いたわり合う関係ができれば、ひきこもりをめぐってもつれた親子関係も、きっと回復していくのではないでしょうか。
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講演会報告&講演会情報

 前回のブログにタイトルがありませんでしたので、情報を追加し再掲します。
 11月15日は、渡島課内高等学校生徒指導研究協議会(参加者約40名)北斗市立上磯中学校校内研修会(参加者約50名)の講演というダブルヘッダーで、学校現場でご苦労されていいる先生方の実情を学び、意見交換させていただくことができて、とても有意義でした。学校復帰を目的とすべきでないという私の意見にはとまどいや疑問を持った先生方もおいでかと思いますが、ケースワークの考え方や、学校だけで抱え込まず(現実は「抱え込まされている」のですが)、地域のネットワークで解決を目指すというコミュニティワークの必要性などについて共感いただけたかと思います。
 11月20日は函館地区里親会研修事業「かもめ会の集い」(参加者約40名)で講演し、シンポジウムの助言者を務めさせていただきました。虐待をはじめ様々な事情から親元で暮らすことのできないお子さんを親代わりのなって養育している里親さん方のお話しは胸に迫るものばかりで、私の体験など足下にも及ばないことをあらためて再認識し、日本の子ども・家庭福祉の不十分さを痛感した次第です。函館児童相談所勤務時代にお世話になった方々とも久しぶりに再会でき、とても有意義な交流を持つことができました。
 今年はあと2回、次の講演があります。貴重な機会を与えてくださる皆さまに、あらためて感謝申し上げます。

北海道教育大学函館校「北海道スタディズ」講座 ・と き:12月14日(火)10:40~12:10
 ・ところ:北海道教育大学函館校
 ・テーマ:「市民生活をおくるうえで…家庭を持つ~子育て・家庭での教育」
 ・担 当:北海道渡島総合振興局保健福祉室子ども・保健推進課(0138-47ー9546)

平成22年度落部地区青少年健全育成講演会 ・と き:12月22日(水)19:00~20:10
 ・ところ:北海道八雲町立落部中学校図書室
 ・テーマ:「子育てと教育に生かす社会福祉の視点~わが家の不登校体験を通して」
 ・主 催:落部地区青少年健全育成会(事務局・樫田教頭先生 0137-67-2042)

 また、11月28日に次の講演会があります。堀尾先生の「現代社会と教育」(岩波新書)にとえも感銘を受けました。函館で堀尾先生の講演を聴けるのは滅多にないチャンスですので、お近くの方は是非ご参加ください。
子どもの権利ネットワーク南北海道設立10周年記念事業 
  「すべての子どもに輝く笑顔を!~今、なぜ子どもの権利条例が必要なのか」
 ・と き:11月28日(土)14時~16時
 ・ところ:函館市亀田福祉センター3F第1会議室
 ・講演:「子どもの権利条約第3回国連勧告をどう受けとめるか~子どもの生きづらさの中で 
 ・講師:堀尾輝久氏(教育学者、東京大学名誉教授)
 ・参加費:500円
 ・主催:子どもの権利ネット(連絡先・武田 0138-31-8085)


11月15日は、渡島課内高等学校生徒指導研究協議会(参加者約40名)北斗市立上磯中学校校内研修会(参加者約50名)の講演というダブルヘッダーで、学校現場でご苦労されていいる先生方の実情を学び、意見交換させていただくことができて、とても有意義でした。学校復帰を目的とすべきでないという私の意見にはとまどいや疑問を持った先生方もおいでかと思いますが、ケースワークの考え方や、学校だけで抱え込まず(現実は「抱え込まされている」のですが)、地域のネットワークで解決を目指すというコミュニティワークの必要性などについて共感いただけたかと思います。
 11月20日は函館地区里親会研修事業「かもめ会の集い」(参加者約40名)で講演し、シンポジウムの助言者を務めさせていただきました。虐待をはじめ様々な事情から親元で暮らすことのできないお子さんを親代わりのなって養育している里親さん方のお話しは胸に迫るものばかりで、私の体験など足下にも及ばないことをあらためて再認識し、日本の子ども・家庭福祉の不十分さを痛感した次第です。函館児童相談所勤務時代にお世話になった方々とも久しぶりに再会でき、とても有意義な交流を持つことができました。
 今年はあと2回、次の講演があります。貴重な機会を与えてくださる皆さまに、あらためて感謝申し上げます。

北海道教育大学函館校「北海道スタディズ」講座 ・と き:12月14日(火)10:40~12:10
 ・ところ:北海道教育大学函館校
 ・テーマ:「市民生活をおくるうえで…家庭を持つ~子育て・家庭での教育」
 ・担 当:北海道渡島総合振興局保健福祉室子ども・保健推進課(0138-47ー9546)

平成22年度落部地区青少年健全育成講演会 ・と き:12月22日(水)19:00~20:10
 ・ところ:北海道八雲町立落部中学校図書室
 ・テーマ:「子育てと教育に生かす社会福祉の視点~わが家の不登校体験を通して」
 ・主 催:落部地区青少年健全育成会(事務局・樫田教頭先生 0137-67-2042)

認定フリースクール制度の提言

 「北海道フリースクール等ネットワーク(北海道FSN)」が札幌市長宛に「不登校の子どもたちの育ち・学びを支え、最善の環境を整備する政策を実現するための提言書」を提出しました。
 今回の提言は、不登校の子どもたちに育ち・学びを保障しているフリースクールを行政が支援する枠組みを提案するもので、札幌市の子どもの権利条例の理念を如何に実現するか、また、貧困・経済格差によって育ち・学びが困難な状況にある子どもを支援についての提言でもあり、とても具体的で説得力があると思います。提言の柱となる「認定フリースクール制度」の概略は以下のとおりですが、詳しくは次のHPをご覧ください。
 「北海道フリースクール等ネットワーク」(http://www13.ocn.ne.jp/~fs_net
 「札幌自由が丘学園」(http://www.sapporo-jg.com )

【認定フリースクール制度の概要】
※ある基準を満たした認定フリースクールを創り出し、児童生徒がそこに通うと一日4000円を市から支給する。保護者の自己負担は月額8000円。これら金額は固定。
※認定フリースクールの基準は
(1) 不登校児童生徒に対する相談・指導を、主たる目的としていること。
(2) 施設の設置者は、特定非営利活動法人、学校法人、社会福祉法人、社団法人、財団法人などの(広義の)   公益法人とする。
(3) 認定事業者は、以下の要員を配置すること。
(定員に関わらず必要な要員)
◆ サービス管理責任者(非常勤可、指導員と兼務可)1名
◆ 教員資格保有者の常勤指導員1名
◆ 社会福祉士または精神保健福祉士の連携相談員1名(非常勤可)
(定員10人ごとに)
◆ 常勤指導員1名または非常勤指導員
(利用者の利用までの流れ)
・利用対象者は、義務教育年齢(小中学生)の児童生徒とする。
・保護者は、認定フリースクール利用申請書を在籍校の学校長に提出する。
・在籍校の学校長は、当該児童生徒が不登校状態にあり、認定フリースクールで学ぶことが適当と認める場合、認 定フリースクール利用許諾書を発行する。
・保護者は、認定フリースクール利用許諾書を、利用を希望する認定フリースクールに提出する。
(給付額等)
・児童生徒が施設を利用した場合、1人一日あたり4,000 円の給付金を認定事業者に支給する。
・児童生徒の自宅等への訪問指導を行った場合も対象として認める。訪問指導の場合は、1人一日あたり1,000 円 の訪問加算金を支給する。

※なお、提言の実現をめざす集会が次のとおり開催されます。
  12月18日(土)10:00~11:30 札幌市民ホール第一会議室
  (事務局) 札幌自由が丘学園・亀貝 011-743-1267
          kmkz.sap-was@ac.auone.net.jp

「親の会」例会より

 10月の「アカシヤ会」例会で語り合ったことの続きです。
「追いつけ追い越せ」の進学校に入学したけれど、そのプレッシャーが凄くて間もなく不登校に。親はいくつかの「親の会」で話を聞き、早めに「無理に行かなくても良い」と思えるようになり、お子さんもだんだん元気を回復、自分で行きたい高校を探してそちらに転校し、今は下宿をしながら新たな生活にチャレンジしています。
 中学に入学した直後から、女子の「グループ行動」になじめず、いじめの標的になり不登校に。親の職業や学歴で子どものランク付けをするような雰囲気が子どもたちの間にある学校で、それも苦痛だったようです。会報にはとても書けないような「いじめ」の実態に、参加者一同声も出ませんでした。お子さんは学校を変わりましたが今も不登校で、親としてはゆっくり休ませたいという気持ちと、このままで良いのかという思いに揺れるそうです。 でも、早めにそのような学校に見切りをつけ、お子さんの不登校を責めていないのは素晴らしいことですし、この切り替えが遅れれば遅れるほどお子さんのダメージは大きくなり、親子関係も悪化しますから、本当に良かったと思います。気持ちが揺れるのは当然ですので、これから会員の皆さんと一緒に悩み、考えていきましょう!
やはり進学校に入学したお子さん。山のような宿題とハードな運動部の部活に疲れきってしまい、現在お休み中です。とても真面目なお子さんで、手抜きをしたり、要領よくやり過ごすことができなため、ますます苦しくなるようです。お母さんは、これ以上無理して身体を壊しては何にもならないという気持ちになっています。
 このように「親の会」に参加して気持ちを切り替えることができて親が楽になり、お子さんと良い関係を再構築していくという体験がたくさんありますので、お悩みの方は、全国各地で自主的な活動を行っているこのようなか会に繋がっていただきたいと願っています。

子どもは学校に行きたいと言ってるのに…

 こまめさん、いつもコメントありがとうございます。とても励みになります(*^_^*)
 私ども「アカシヤ会」の例会でもよく出される話題に、「子どもは学校に行きたいというので、何とか行けるようにしてあげたいのだけれど…」というものがあります。
 10月の例会は急に秋めいてきた17日、初参加の2名を含め11名の方が参加して、今回も密度の濃い話し合いになりましたが、そこでも似たようなことが話題になりました。
 このように子どもが「行きたい」というのは、「学校には行かなければならない」「学校に行かないと立派な大人になれない」という親や世間の「常識」に子どもが縛られていて、「そう思い込まされている」という面もあるのではないでしょうか。ですから、まずはそんな親の価値観を変えてほしいと願うのです。
 子どもが「学校に行かない自分」を肯定できるようになることを、親や周りの大人がしっかり支えていくことがとても大切なことですし、「有名進学校」に進むことが、その子の未来を保障し幸せにしてくれると限らないことは、今の社会の現実を見れば、明らかだと思うのです。

まめさん、コメントありがとうござます

 こまめさん、ご丁寧なコメントありがとうございます。「とにかく学校に行くのが前提」と考える親御さんが多い(と言うより、それが普通だと思います)というのが現実でしょうが、その方々を説得して気持ちを変えていただくことまた至難の技だと思います。
 私自身がそうであったように、自分の価値観や常識を覆すというのはとても大変なことで、他人の説得ではなかなか難しいと思います。私は娘のあまりに辛そうな状態を前にして「本当にこのままでいいんだろうか」と疑問や不安が自分自身の中に湧き上がってきてから、「高校に行かなくても子どもが生きていけないわけじゃない」という意見にやっと耳を傾ける気持ちにちになりました。
 親の気持ちが少し変化のときに、周囲に、学校に行かなくてもお子さんが成長した実例や、不登校の子どもが進学したり学んだり、いろんな体験をできる場があるという情報を知ることができれば、親御さんの不安もさらに和らぎ、お子さんの不登校を受け入れる気持ちが強くなっていくと思います。
 親御さんに対して私たちがまずできるのは、そういった情報提供であり、もし近くに「親の会」のようなものがあれば紹介し、同じような悩みや経験をしている方々の話を聞いてみることを勧めることが有効ではないかと考えています。 
 

11月以降の講演予定

 前回の講演会報告で八戸フォーラムの対談者を澤上博規さんと書きましたが、沢上博則さんでしたので、お詫びして訂正します。また、表題に「11の月予定」と書きましたが、未記載でしたので次のとおりお知らせします。
学校現場の皆さま方にお話しを聞いてきただき、意見交換できる機会が増えて、とてもありがたいです。

平成22年度渡島管内高等学校生徒指導研究会第2回協議会
□日時・場所 11月15日(月)10時~12時  木古内町公民館
□講演テーマ 「不登校・ひきこもりの理解と支援~ソーシャルワーカーの立場から」

北斗市立上磯中学校研修会
□日時・場所 11月15日(月)14時30分~16時  上磯中学校
□講演テーマ 「問題行動を起こす児童生徒の背景について~不登校・ひきこもりの理解と支援」

平成22年度函館地区里親会研修会「かもめ会」の集い
□日時・場所 11月20日(土)14時~17時  湯の川温泉「新松」
□講演テーマ 「子育てに生かすソーシャルワーク~わが家の不登校体験から」
□シンポジウム「里親の呟き・囁き」(助言者として参加)

平成22年度大学との連携による次世代の親づくりのための教育
□日時・場所 12月14日(火)10:40~12:10  北海道教育大学函館校
□講義内容 「市民生活をおくるうえで…家庭をもつ~子育て・家庭での教育」
(主催:北海道教育大学函館校、北海道渡島総合振興局保健環境部)





10月講演会の報告と11月の予定

 10月は3回、あちこちでお話しする機会を与えていただきました。主催者と参加いただいた皆さんに心から感謝申し上げます。 
 13日は北海道八雲町と檜山・渡島圏域障がい者総相談支援センターめいが主催した「ひきこもり・不登校の理解と支援」で、事前申し込み25名に対し当日44名が参加するという盛況で、質疑応答も予定の40分では足りず、皆さんの関心の高さを実感しました。
 17日は渡島母子寡婦福祉大会で講演させていただきました。母子家庭というハンディを乗り越えて子育てをされてきた皆さんに「子育て・孫育てのヒント」などというテーマでお話しするのは、いささか面映ゆかったのですが、熱心に聞いてくださりとても嬉しかったです。特に「終着駅は始発駅」に共感していただき、人生の年輪を刻んだ皆さんと気持ちを通じ合うることができ、私自身が元気をいただいた講演会でした。
 31日は八戸での市民フォーラム「お父さんがする不登校のお話し」で、台風余波の悪天にもかかわらず、約50名の方が参加してくださいました。13時スタートでしたが、現在進行形で悩んでいる方もたくさんおいでだったようでとても熱心に話を聞いてくだって質疑応答もたくさんあり、終了後の相談会も18時までかかりました。対談した澤上博規さんのお話しは迫力いっぱいでとても説得力があり、小学5年生で不登校になり、学校に行かないで成長した息子さんを受けとめ「伴走者」としてお子さんと関わってこらた体験は感動的でした。今、20歳になった息子さんは、郵便局に勤めながらトライアルバイク国際A級ライセンスを持って各地のレースやイベントで活躍しており、フォーラムの最後にその映像も紹介され、参加者一同とても勇気をもらいました。事前打ち合わせなしのぶっつけ本番でしたが、「いろいろなはぐくみの会」代表の井ノ上洋一さんの巧みなコーディネートで、無事役目を果たすことができました。
プロフィール

野村俊幸

Author:野村俊幸
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