関連書籍紹介⑲:教育問題5『教育改革国民会議で何が論じられたか』

たいへん失礼しました。先のブログに題名を付けておりませんでした。そそかっしいまま今年も終わりそうですが(^_^;)、皆さま良いお年をお迎えください。
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 今年もブログにおつきあいいただき、ありがとうございます。皆さまにとって、何か少しでも参考になったとすれば幸いです。今年最後のブログは、関連書籍の中から、反面教師として必読と思われる一冊をあえたご紹介し、より良い教育のあり方を考える手がかりにしてくださるようお願い申し上げます。それでは、来年もよろしくお願いいたします。

『教育改革国民会議で何が論じられたか』 川上亮一 草思社 ¥1400E
 「教育再生会議」以降、その路線に沿った様々な「教育改革」案が打ち出されてきました。大きな括りで言えば「新自由主義」に基づく「教育改革」でしょうが、これに対しては教育に過度な競争と管理を持ち込み民主的な教育を窒息させるものだという批判がなされえきました。私もそう思いますが、これら提案の基本的な枠組みは、ずっと以前の小渕首相時代に設置された「教育改革国民会議」の報告で形作られており、その当時、有効な反対運動や説得力ある対案を出し切れなかった「民主教育」側の責任もまた問われるのではないかとも思うのです。
 筆者は、「プロ教師の会」の主宰者で、この会議では曾野綾子とともに中心的な役割を果たしました。その考え方は、例えば<教育の目的は子ども社会的自立にあり…そのような能力は自然に学ぶようになるものではない…社会が子どもに強制することが必要…それを組織的に行うのが学校である>と、実に率直に「教育の本質」を語っておいます。こういった子ども観・教育観を根底からくつがえす学校づくりの取り組み抜きに、新自由主義に基づく「教育改革」に対抗することはできませんので、その意味でも反面教師として必読文献ではないかと思う次第です。ただし、草思社が倒産してますので、どうしたら手に入るか分からないのですが…

関連書籍⑱:教育問題5『欲張りすぎる日本の教育』

『欲ばり過ぎるニッポンの教育』 刈谷剛彦+増田ユリヤ 講談社現代新書 ¥740E
 教育を通じて日本社会の階層化が拡大することに警鐘を鳴らしてきた刈谷教授と、世界の教育事情に詳しいジャーナリストの増田さんの対談を基に、日本の教育をめぐる現状や多くの「改革」論議の問題点を鋭く分析しています。
 日本は<学校に依存することによって近代社会を作ってきた>ので、学校に過大な役割を期待しつづけ、それが「教育問題」を深刻化させているが、北欧のような福祉社会では<負荷が社会全体のいろんなところに分散しているので、学校が負う役割は比較的小さくてすむ>など、重要な指摘がたくさん詰まっています。
 「平等主義」幻想と、その対極とも言える「市場主義」万能論を批判し、日本の教育はまだまだかなりのレベルなので、欲ばり過ぎず、<身の丈にあった教育>を知ることから始めようという主張は、「教育改革」を考える際、是非心にとめておきたいことです。まさに題名がとおり、この改善抜きに教育の未来はなように思いました。

関連書籍⑰:教育問題4『子どもとともに創る学校~子どもの権利条約の風を、北海道・十勝から』

『子どもとともに創る学校~子どもの権利条約の風を、北海道・十勝から』
      澤田治夫・和田真也・喜多明人・荒巻重人編 日本評論社 ¥2000E

 先生方から「文科省や教育委員会の締め付けがあるから…」学校改革を進めることのできない、という話をよく聞きます。確かにそれもあるでしょうが、一般行政職員を長くやってきた私から見ると、行政職に比べれば、教育実践では制度や規則の縛りはゆるく、先生方の創意・工夫によって、今の制度のもとでも子どもたちのために、まだまだいろんなことができるのではないかと、ずっと感じていました。
 本書は「子どもの権利条約」を手がかりに<学校運営への子ども参加>に取り組んできた感動的な実践報告で、その過程を通して、子ども参加は単なる技術や方法論ではなく、従来の「子ども観」転換をせまり、「教育の本質とは何か」を問い直す実践へと発展していくことを示しています。ですから、<教師たちがエンパワメントされてこそ、子ども参加実践も進展するのではないか>という喜多先生の指摘はとても重要だと思います。以前、北海道教職員組合は「いじめ調査非協力」で大きく信頼を損なったことがありますが、本書をもっと広め、このような実践を広めることで、信頼回復に努めてほしいと願っています。

道南ひきこもり家族交流会の例会より(11月・12月)その2

★そうは言っても、動き出しそうもないお子さんを毎日目の前にしますと、親のイライラはつのりますので、子ども以外のことに目を向け、親自身の関心や生活の幅を広げていくように努めることが大切だと思います。そうなれば、お子さんの心配について自分の中に占めるウエートが相対的に小さくなり、親御さん自身の心の安定につながっていきます。
 そのことに気付いたある参加者の親御さんが「子どもの状態が悪いとき、友だちにランチに誘われても、子どものことが気になって断ってばかりいたが、もっと早く誘いに乗っていれば良かった」とお話ししていましたが、本当にそう思います。

★ひきこもっているお子さんが、親とのコミュニケーションを再開する際に、「自分がこうなったのは、親が○○したからだ」と過去の体験や気持ちを持ち出すことがよくあります。親にしてみれば親の言い分があり、理不尽な物言いに感じる場合もあるでしょうし、そもそもそのようなことがあったのか覚えていないことも多いと思います。自己正当化の口実に聞こえるかもしれません。
 しかし、ある親御さんが「自分たちにとっては忘れていたり、身に覚えのないことでも、その子にとってはそれが『真実』であり、そのように受けとめて辛い思いをしてきたことをまず理解することから始めて、本人に謝ることができた」とお話しされ、とても感動しました! 一朝一夕に親子の間に横たわる氷の山は溶けないかもしれませんが、それが親子関係の回復に向けた、大切な第一歩だと思うのです。

★「樹陽のたより」11月例会は9名、12月例会は6名が参加しました。原発事故やTPPなど最近の話題が出た際に、メンタルクリニックに通院が必要なメンバーから「TPP参加で自由診療の解禁を迫られ、国民皆保険制度が崩れて必要な医療を受けにくくなったら困るし、これからの社会がどうなっていくのか不安で胸が苦しくなることがある」という話が出されました。
 「ひきこもり」や不登校のお子さんは、物事を真剣に考え、自分のこととして受けとめるというタイプの方が多いことをあらためて実感しましたし、そのような鋭い感性を持った人が生きにくい世の中になっていることを、国民みんなでもっと真剣に考えていかなければならないと思います。前号で「あさがお」首相を持ち上げましたが、是非こういった声に応える政治を進めてほしいものです!!

道南ひきこもり家族交流会の例会より(11月・12月)その1

★「あさがお」11月例会は家族・当事者10名、サポーター3名の13名(初参加の方2名)、12月例会は当事者・家族11名、サポータ4名の15名(初参加の方3名)でした。毎回初参加の方がおいでになりますので、ひきこもりに悩むご家族が増えているように実感しています。

★正社員として10年以上働いてきた方が、「仕事がうまくやれない」ということで暗に退職をせまられて体調を崩し受診、結局退職して自宅に戻り、ひきこもり気味の生活になりました。その後、アスペルガー症候群という診断を受けましたが、ご家族にとっては手のかからない良いお子さんで、ずっと順調に就学・就労してきたと思っていましたのでまさに青天の霹靂、どのように対処してよいか思い悩んでおられます。ご心配なお気持ちは痛いほど分かります。
 もし、そのような障害があったとすれば、10年も仕事を続けてこられたのですから急に障害が進んで仕事ができなくなったのではなく、職場環境や就労条件の変化がご本人のキャパシティを超えてのしかかり、退職せざるを得ない状況に追い込まれたと考えた方が自然だと思います。

★ですから、本人の努力不足を責めたり、これからのことを早急に決めさせるのではなく、これまで受けてきたダメージをしっかり回復するプロセスがどうしても必要になりますので、まずは10年間も辛い状態の中で頑張ってきたことを労い、ゆっくり休養をとる時期なのだと思います。
 ご家族が「ひきこもりになったら困る」「どうしたら早く脱出できるか」と考えるのもやむ得ないことですが、そういった気持ちでお子さんに接することをまず止め、「本人に必要な時間」と理解してあげることから出発しないと、いつまでもお子さんは元気になっていきません。

関連書籍⑯:教育問題3『オランダの個別教育はなぜ成功したのか~イエナプランに学ぶ』

『オランダの個別教育はなぜ成功したのか~イエナプランに学ぶ』リヒテルズ直子 平凡社 ¥2000E
 『オランダの教育』に続く第二弾です。古山明男さんから『市民の立場から教育改革を進めるために、「変えよう日本の学校~」が理論編、「オランダの個別教育~」が実践編の役割を果たす』というメールをいただきましたが、まさにそのとおりの内容です。
 本書冒頭で、一斉授業の集団教育という日本の教室の現状が描かれ、豊か日本でこのような貧困な教育しかできない現実を厳しく批判します。オランダでは個別指導・自立学習・共同学習を基礎にした個別教育を重視していますが、その代表的なひとつであるイエナプランについて、その理論と実際の学校運営を具体的に紹介しています。
 日本の教育も、<各人はユニークである。たった一つの存在であり、すべての人はそれぞれかけがえのない価値を持っている>にはじまる20のイエナ原則から学ぶことがたくさんありますし、日本の教育の「貧しさ」を照射しているように思います。

関連書籍⑮:教育問題2『オランダの教育~多様性が一人ひとりの子供を育てる』

「多様性の尊重」がキーワードに
『オランダの教育~多様性が一人ひとりの子供を育てる』リヒテルズ直子 平凡社 ¥1600E
 著者は96年からオランダに在住し、お子さんの学校生活を通して学んだオランダの教育事情をレポート、オランダ人の夫とともに世界各地に滞在した経験から豊かな比較文化論的知見をベースに、<競争のない多様な学校><学校を選ぶ親の権利><教師の授業の自由>など、オランダの教育から学ぶべき数々の提言を行っています。
 多民族・多宗教を統合・包摂しうる「市民社会の厚み」など、日本との市民社会の形成過程の違いを考えれば、オランダ方式を直ぐに日本に持ってくるのは難しいかもしれませんが、「教育改革」を進めるうえで、是非とも検討すべき課題ばかりだと思います。リヒテルズさんからご恵贈いただいた本書の扉に、<すべて子供はユニーク>という達筆なサインが認められていましたが、そのユニークさを生かそうとするオランダの学校と、ユニークさ故に子どもが苦しむ日本の学校の「格差」に愕然とする思いです。
 先生が黒板を背に児童生徒と向かい合う一斉授業方式(科目によってはそうでないスタイルも取り入れられてますが、基本はこのスタイルです)、一人の担任がクラスを受け持つスタイル、同一年齢で同じ学年を構成する方式(一部の複式学級は違いますが、児童生徒数の少なさによる例外的な対応です)、若干緩和されたとはいえ行政が決めた学区によって通う学校が決められる方式など、私たちが「常識」と考えていることが、必ずしも世界共通でないことを知ることが、とても大切だと思います。

関連書籍⑭:教育問題1『変えよう!日本の学校システム~教育に競争はいらない』

 不登校や「ひきこもり」を考える場合、現在の教育制度と切り離して論ずることはできませんし、その視点がないために、結局は「個人の問題」とされて「学校復帰」が唯一の解決方法になってしまい、そこでうまくいかない場合は、保健医療や福祉の支援対象にされるというのが現状だと思います。そういった現状がなぜ生まれ、どうしたら良いのか、手がかりとなる本の紹介を始めます。まずは何と言ってもこの本です!
 
『変えよう!日本の学校システム~教育に競争はいらない』 古山明男 平凡社 \1600E
 「不登校問題」への制度論的アプローチの決定版だと思います。私も、不登校問題には現在の教育制度関連している考え、拙書の後半でもそのことに言及したものの、何せ力不足、勉強不足で問題提起に終わってしまったが、本書はそのことに明確に回答してくらます。
 「不登校問題は制度公害…自分に合った教育を提供されないまま、追い詰められた子どもたちがたくさん出た。新しい教育が柔軟に生まれてくる構造がない」という指摘をはじめ、不登校に限らず、<学校は誰のために、何のためにあるのか>という根本的な問いに、目からウロコの回答を次々に用意しています。
 従来の「民主的教育運動」が、昨今の「新自由主義」の規制緩和路線に対抗しきれないのは、「学校神話」の虚構の上に「あるべき教育」を対置しているからで、古山さんがやっとそれを超えるフレームを提起したと言えます。古山さんのおかげで「新自由主義」と「民主的教育論」を止揚する基礎が築かれたと思います。

関連書籍⑬:「ひきこもり」10:『「存在論的ひきこもり」論』など

 それぞれにコメントしようとする年を越しそうですので(^_^;)、とても感銘を受け、必読と思われる著書をいくつかご紹介します。

『ひきこもるという情熱』芹沢俊介・著 雲母書房(2002年)
『ひきこもり小さな哲学者たちへ』小柳晴生・著 NHK出版生活人新書(2002年)
『不登校・ひきこもりと居場所』忠井俊明・本間友巳 編著 ミネルヴァ書房(2006年)
『「ひきこもり」への社会学的アプローチ』 萩野達史・川上稔ほか編著 ミネルヴァ書房(2008年)
ひきこもりつつ育つ』山本幸平・著 かもがわ出版(2009年)
『「存在論的ひきこもり」論』芹沢俊介・著(2010年)

 私は、ひきこもりの理解と支援においては、「ひきこもりの全面肯定」から出発するべきで、ひきこもりの「解決」はひとつではないと考えています。でもこれは、何も「ひきこもり」に限らず、相手を否定するところからどんな援助関係も成立しないという社会福祉援助論の原則から考えても、当たり前すぎることだと思います。その「当たり前」のことがなぜ大切なのか、にもかかわらずぜ世間には広まらないのか、芹沢さんの著書が明確に解明してくれます。『情熱』から『存在論』に至る芹沢さんの著作は「ひきこもり」に関わる人々の必読文献であると考えています。 


 

関連書籍⑫「ひきこもり」9:「ひきこもりの家族関係」

「ひきこもりの家族関係」 田中千穂子 講談社+α新書 ¥700E
 「ひきこもり」ついて、著者(東京大学大学院教育学研究科助教授)は、臨床心理士としての体験にふまえ『単に困った状態、悪いこと、通常の道からはずれた状態で、なるべく早くもとのレールに戻さなければならないとは考えていない』『おとなの価値観に縛られて歩まされてきた子どもたちが、自分の人生を賭けて何かを訴えようとしている』こととして捉えます。
 そのことと合わせて、『その状態に置かれた子どもの心理的苦しみや、抱えている課題を解決する手伝いをしたい』、そのために『親と子の中間にたちどまり、お互いの間に理解という名のかけ橋を渡し、新たな関係性を育てつむいでいく…そういう援助が必要』と主張します。とても大切なスタンスであり、そのような立場から14のケースについて、具体的に紹介して事例に即した「ひきこもり」への理解を深め、多くの有益なアドバイスを述べています。

関連書籍⑪「ひきこもり」8:『「負けた」教の信者たち~ニート・ひきこもり社会論』

 『「負けた」教の信者たち~ニート・ひきこもり社会論』 斉藤環 公新書ラクレ \760E
 前回に続いて、環さんのスタンスが良く分かる著書と思い取り上げました。「負けた」教とは「自傷的自
己愛」による若者に意識・行動様式のことらしいです。軽そうな題名に比べ、中央公論連載論文を再構成したものだけに中身は濃いので、私に論評など出来る力はありませんが、特に興味深かったのは『全共闘・新人類・団塊ジュニア~三つの世代を規定するそれぞれの「転向」』の章でした。
 『全共闘世代の精神科医による不登校やひきこもりへの政治的擁護が非常に鬱陶しく感じられ…可能な限り非政治的に語ろうと試み…権利上はひきこもりを擁護し、事実としてはひきこもりを治療しようとした』と述べていることに、環さんのスタンスが良く表れていているように思います。私は精神科医ではありませんが、「鬱陶しく感じられる」世代なので、環さんの治療的アプローチに違和感を感じるのかもしれません。
 賛否いろいろあるでしょうが、面白い「世代論」にもなっていますし、メディア論から護憲論までともかく幅広いテーマに言及しており、ひきこもりやニートを手がかりに、日本社会の現状を理解する上でも、考えさせられる数々の論及がなされていると思います。

関連書籍⑩「ひきこもり」7:『「ひきこもり」救出マニュアル』

『「ひきこもり」救出マニュアル』 斉藤環 PHP研究所 ¥2100+税 
 題名自体が斉藤環さんのスタンスを表しているようであまり感心しませんし、そんなことからいわゆる「引き出し屋」の一味と見られかねないので、随分損をしているのではないでしょうか。
 ただ、本書で述べられている数多くの臨床事例に基づく対応策は、ひきこもりに付随する様々な日常生活をめぐる「困りごと」に対し、それをどのように理解し対処したらよいか具体的に説明し、現実的で有用なアドバイスとなっています。それは「引き出し屋」のようなやり方を退けた、精神保健福祉の援助論に基づく内容で、ひきこもりの理解と支援の包括的なテキストとなっているように思います。
 斉藤環さんは、不登校児を精神科病院に強制的に入院させ、「治療」と称して多くの人権侵害事件を生んだ、悪名高い稲村博医師の弟子という「負の遺産」を背負っていますが、本書ではそのあたりのことも率直に反省し、不登校への対処についても、概ね穏当な内容になっていると思いますので、重要な参考文献として紹介した次第です。

関連書籍⑨「ひきこもり」6:「ひきこもりを恐れずに」

『引きこもりを恐れずに』 高岡健 ウェイツ「That's Japn 010」 ¥750E
 著者は、徹底して引きこもり・不登校を擁護する精神科医で、『引きこもりの全面肯定』から出発します。『不登校の価値が認められないから大きな引きこもりが生じる』し『引きこもっている間に新しい生き方を組み直していけると考るならばとても意味あること』で、『「引きこもり」と定義し名付ける人がいて初めて成立する』と喝破します。
 さらに、不登校・引きこもり現象を、精神医学の臨床的な知見はもとより、教育制度や雇用情勢、新自由主義による社会の荒廃といった問題からも解明しています。また、氏は映画についても造詣が深く、引きこもり理解に大きな役割を果たした「Home」(弟が引きこもりの兄を撮ったドキュメンタリー)について、『カメラは絶対に本人より前には出ない』ことに本質があると指摘し、「引き出し屋」はそれと全く逆のことやって危険な状態を生むと厳しく批判しています。頭の霧が晴れるような痛快な一冊です。

講演記録の公開・配信について(修正)

(先のブログは文章を途中で保存してしまいましたので、再度ご報告です。)
11月26日に札幌の「アーベルの会」という家族の集いでお話しさせていただいた内容をレポートにまとめました。約90分の講演と質疑応答の一部を掲載しました。ソーシャルワークについて、グループワークやコミュニティワーク、ソーシャルアクションなどについては十分ふれることはできませんでしたが、これまでの講演の要約版みたいものですので、ご希望の方には配信いたします。(A4版・21ページ)
皆さま、年末何かとお忙しいでしょうが、ご自愛ください。

【講演記録「不登校・ひきこもりの理解と支援」
 ~わが家の体験とソーシャルワークの視点から】
(転送歓迎)
1 はじめに~自己紹介と不登校の現状
2 わが家の体験から
 (1)長女の場合~追いつめる
 (2)次女の場合~受けとめる
3 「ひきこもり」の基本的理解について
4 「ひきこもり」と不登校
5 最近の「ひきこもり」をめぐる動向
6 ソーシャルワークの基本な理念
7 ケースワークの原則
 (1)バイステックに学ぶ
 (2)まず「受容」と「非審判的態度」から
 (3)「個別化」の原則
 (4)「自己決定」の大切さ
8 まとめ~「終着駅は始発駅」
<質疑応答での補足>
※「当事者(自助)グループ」の大切さ
※「意図的な感情表現」と「統制された情緒関与」の意義

講演記録の公開・配信について

11月26日に札幌の「アーベルの会」という家族の集いで
お話しさせていただいた内容をレポートにまとめました。
これまでの講演の要約版みたいものですので
押し付けのようですが、参考までに添付いたします。
年末、何かとお忙しいでしょうが、ご自愛ください。

【講演記録「不登校・ひきこもりの理解と支援」
 ~わが家の体験とソーシャルワークの視点から】
(転送歓迎)
1 はじめに~自己紹介と不登校の現状
2 わが家の体験から
 (1)長女の場合~追いつめる
 (2)次女の場合~受けとめる
3 「ひきこもり」の基本的理解について
4 「ひきこもり」と不登校
5 最近の「ひきこもり」をめぐる動向
6 ソーシャルワークの基本な理念
7 ケースワークの原則
 (1)バイステックに学ぶ
 (2)まず「受容」と「非審判的態度」から
 (3)「個別化」の原則
 (4)「自己決定」の大切さ
8 まとめ~「終着駅は始発駅」
<質疑応答での補足>
※「当事者(自助)グループ」の大切さ
※「意図的な感情表現」と「統制された情緒関与」の意義

講演会等報告

いよいよ師走、今年は30回ほど講演会やフォーラム等でお話する機会を与えていただき、とくに北海道外で6回とこれまで最多で、たくさんの方々と出会い、つながることができて、個人的にはとても充実した年になりましたが、東日本大震災や原発事故は、これまでの日本の「発展」の内実を厳しく問い、私たち一人ひとりの暮らしのあり方と価値観そののが問われる事態でもあると思います。
また、道外に出かけた際に、復旧・復興の最前線で奮闘する茨城県、福島県、岩手県の県庁の友人と再会して実状を教えていただき、被災地の一部も目の当たりにしました。とても月並みなお見舞いの言葉を語るわけにはいきませんが、確実に立ち上がりつつある被災地の様子に、こちらが元気をもらった次第です。
 今年末尾の講演会は、まず11月26日が札幌で「アーベルの会」学習会でした。定員30名で参加できない方もいたそうですが、大半が不登校やひきこもりのお子さんがいるご家族で、90分もの講演を熱心に聞いてくださいましたが、私の講演よりもその後の質疑・意見交換がとても密度の濃いものでした。
 12月4日は八戸市で、青森県とNPO法人はちのへ未来ネットが主催する「育メン手帳プロジェクト」関連講座でお話しさせていただきました。「子どもが親や周りの願いとずれていったとき、どうしたらいいだろうか」ということを、不登校や「ひきこもり」を手がかかりに一緒に考えようという趣旨で、25名が参加、やはり現在悩んでいる方がたくさん参加されました。
 この日は午前が講座で、午後は地域で不登校・ひきこもりの支援活動に取り組んでいる川村克彦さん(ご自身が体験者で、その体験をもとに「サンハウス」という居場所づくりや、階上町のスクールソーシャルワーカーとして活躍している素敵な青年です)が主催する家族交流会に参加、10人で17時まで、びっしり話し合いを行いました。
 今回も、あらためて、どの地域でも不登校や「ひきこもり」をめぐる悩みや課題は共通しており、しかも依然として何十年もその構造に変わりないことに、何ともやりきれない思いが募ったまま、年の瀬を迎えています。



関連書籍⑧「ひきこもり」5:「ひきこもりからの出発~あるカウンセリングの記録」

『ひきこもりからの出発~あるカウンセリングの記録』 横湯園子 岩波書店 \1800E
 「ステューデントアパシーのなれの果て」と自己紹介して横湯さんのもとを訪れた25歳の青年との5年弱、80回に及ぶカウンセリングの記録。カウンセリング理論の単なる学術書ではなく、横湯さんの人間理解と「主人公」の青年の魂の記録であり、カウンセリングが決して価値中立的な技術ではなく、カウンセラーの人格やクライエントとの相互関係が問われる、極めて人間的な営みであることが良く分かりました。
 相談の過程で、著者が代表を務める虐待防止協会のボランティア活動を提案するというのは、一般的なカウンセリングマニュアルからすれば「反則」かもしれませんが、これが事態を大きく動かすことになるのは、横湯さんの「共感する力」と青年自身の「回復力」の相互作用であり、本物のカウンセリングが持つダイナミズムの証左ではないかと思います。
 以前に「子どもの権利ネットワーク南北海道」の講演会で横湯さんのお話を直接お聴きして感銘を受けましたが、「カウンセリング流行り」の昨今だけに、<「魂の記録」としてのカウンセリング>とも言える本書は必読と思います。

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