オルタナティブ教育を考える⑦

 このように「義務教育=子ども学校に行く義務」のような考えが定着することにより、「不登校=就学義務の不履行」 → 「不登校対策=学校復帰」という政策が必然化します。
 しかし、長期にわたるこのような「不登校対策」にもかかわらず不登校は増え続け、最近は実数は微減しているとはいえ、子どもの数自体がは減っていますのでますので、出現率は減少していません。中学校では3%弱の状況が続いています。
 このような事態は、「政策評価」の観点から見ればこれまでの政策は破綻していると考えるべきなのに、教育政策にはそのような観点が見られず、依然として学校復帰策を推し進めています。私はこのことに、教育政策の「保守性」、「学校信仰」の根強さ、そして教育業界の「既得権擁護」の発想を感じざるを得ないのです。
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発達障がいと不登校~登校拒否を考える全国大会より

 7月28日・29日、北海道定山渓温泉で開催された「第23回登校拒否・不登校を考える夏の全国大会」は350名以上の参加者で、内容も素晴らしく盛況のうちに終了しました(*^_^*)
 私は、二日目の「発達障がいと不登校」をテーマにした分科会と講演会の司会を担当させていただきましたが、コーディネーターと講師を務めてくださいました田中康雄さん(「こころとそだちのクリニック むすびめ」院長、前北海道大学大学院教授)のお話に今回も魅了されましたので(*^_^*)、特にナルホド!と思ったことだけ簡単に記します。
 田中さんは「発達障がい」という用語そのものに疑問を感じているそうです。それは、人間はどのような状態でも発達するもので、発達そのものが障害されているのではなく、発達の仕方に強い特徴、個性があるため、それが現在の環境の中で生活する上でハンディと なって表れるので、「生活障害」と考えた方が良いのではないか、というものです。「○○障害の□□さん」ではなく、「□□さんは○○障害という特性を持っている、それは□□さんという人格の一部分」と見るべきではないかと仰います。
 また、私たちの会でも、発達障がいや精神障害の診断・診察を受けるべきかどうかというし合いがよくなされますが、「診断・診察は、目的ではなく手段」「本人のQOL(生活の質)を向上させるうえでプラスかマイナスかで考える」というスタンスで私は発言してきましたが、田中先生のお話しをうかがい
あらためて意を強くした次第です。たっぷりと田中康雄ワールドを満喫した二日目でした(*^_^*)

オルタナティブ教育を考える⑥

 さらに、前回紹介した教育基本法に基づき「学校教育法」でふは次のように規定します。
 第1条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学        校、大学及び高等専門学校とする。
第16条  保護者(子に対して親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう。以下同じ。)は、次条に定めるところにより、子に九年の普通教育を受けさせる義務を負う。
  そして、第17条において、普通教育の就学年齢を規定し、就学させる「義務の履行の督促その他こ    れらの義務の履行に関し必要な事項をは、政令で定める」こととしています。

 そこで、「不登校問題」の制度・政策論的背景について考えたいのですが、 このようにして、憲法で保障された「普通教育を受ける権利」は、学校教育法で定める学校以外では実現できないことになり、「権利」という観点よりも、「義務教育=子どもが学校に行く義務という「常識」が流布することとなったわかけです。

オルタナティブ教育を考える⑤

 それではなぜ「義務教育=子どもが学校に通う義務」という「常識」が流布するようになったのでしょうか。申し訳ありませんが、しばらく無味乾燥な法律条文にお付き合いください。 憲法で保障された「普通教育」について、「教育基本法」では次のように規定されています。

(義務教育)第5条 国民は、その保護する子に、別に法律で定めるところにより、普通教育を受けさせる義務を負う。
   2 義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生     きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする。
3 国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障し、その水準を確保するため、適切な役割分担及び相互の協力の下、その実施に責任を負う。
4 国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授業料を徴収しない。

(学校教育)第6条 法律に定る学校は、公の性質を有するものであって、国、地方公共団体及び法律に定める法人のみが、これを設置することができる。
2 前項の学校においては、教育の目標が達成されるよう、教育を受ける者の心身の発達に応じて、体系的な教育が組織的に行われなければならない。この場合において、教育を受ける者が、学校生活を営む上で必要な規律を重んずるとともに、自ら進んで学習に取り組む意欲を高めることを重視して行われなければならない

  このように、「普通教育」の実施主体とその目的、責務を規定し、憲法第26条を具現化する制度的保障となるわけですがが、国・地方公共団体以外では「法律に定める法人」として事実上学校法人に普通教育の担い手を限定しています(最近「教育特区」による例外は一部認められるようになりましたが)。

オルタナティブ教育を考える④

 さて、それではなぜ「オルタナティブ教育法(仮称)」の実現が必要か、現在の日本の学校制度が抱える法制度上の問題点を通して考えたいと思います。
 そもそも「義務教育」とはなんでしょうか。「義務教育=子どもが学校に通う義務」でしょうか? 日本国の最高法規せある憲法では第26条で「教育を受ける権利、教育の義務】を規定し、第1項で「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。」、第2項で「すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。」とあります。
 つまり、「子どもの教育を受ける権利」を保障するために国民が負う義務という意味で「義務教育」であり、「無償とする」ということは国が制度としてそれを実施する責任を負うこととなると思いますので、子どもが学校に通うことを直接定めたものではありません。そこのところの取り違えが「不登校問題」を難しくしています。

オルタナティブ教育を考える③

 「オルタナティブ教育法を実現する会」の呼びかけ分を2回のわたりご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。どんな方々が関わっているか、以下ご紹介します。
 共同代表の奥地圭子さんは日本で最初の本格的なフリースクール「東京シューレ」を設立した方ですし、喜多明人さんは早稲田大学文学部教授で「子どもの権利条約」の普及啓発に奔走されており、6月10日には函館でも素晴らしいご講演をいただきました。汐見稔幸さんは著名な教育学者で民主教育推進の主柱になってこられました。7月28日に開催される「登校拒否・不登校を考える夏の全国大会in北海道」でも基調講演いただきます。発起人の皆さまも、大ベストセラー「子育てハッピーアドバイス」シリーズでおなじみの明橋大二先生をはじめ、この分野の第一人者が顔を揃えており、大きなうねりになることでしょう(*^_^*)
□設立発起人代表  汐見稔幸  喜多明人  奥地圭子
□設立発起人(あいうえお順)
・明橋大二(真生会戸山病院) ・朝倉景樹(シューレ大学) ・江川和弥   (寺子屋方丈舎) ・大田堯(教育学者) ・奥地圭子(東京シューレ) ・小貫大輔(チルドレンズ・リソース    インターナショナル) ・加瀬進(東京学芸大学) ・加藤彰彦(沖縄大学)  ・門眞一郎   (京都市児童福  祉センター) ・亀貝一義(フリースクール札幌自由が丘学園)
・亀田徹(PHP 総研教育マネジメント研究センター) ・喜多明人(子どもの権利条約ネット    ワーク)  ・木村清美(フリースクールヒューマン・ハーバー)  ・児玉勇二(弁護士)    ・汐見稔幸(白梅学園大学) ・杉山まさる(東京サドベリースクール) ・高岡健(岐阜大学) ・坪井節子(弁護士) ・天外伺朗(作家) ・十時崇(多様な教育を推進するためのネットワ ーク) ・永田佳之(聖心女子大学) ・中林和子(ふぉーらいふ) ・中村国生(東京シュ ーレ) ・中村尊(クレインハーバー) ・西原博史(早稲田大学) ・古山明男(多様な教 育を推進するためのネットワーク) ・増田良枝(越谷らるご) ・矢倉久泰(教育ジャーナ リスト) ・山下英三郎(日本スクールソーシャルワーク協会) ・吉田敦彦(大阪府立大学) ・若林実(小児科医)

オルタナティブ教育を考える②

【仮称「オルタナティブ教育法」を実現する会・設立呼びかけ分(続き)】
 不登校の子どもたちは、そのため、市民・民間で創った学校外の居場所・フリースクールで学んだり、家庭を中心に成長したりしていますが、これらは正規の教育機関と認められず、公費支援もほとんどないばかりか、いわれない差別や不利益にさらされてさえいます。これは、シュタイナー教育、デモクラティックスクール、外国人学校などにも共通しており、学校教育関係者の努力ばかりでなく、学校や教育の仕組み自体を変えていくことが今真剣に求められてきています。
 私たちは、そのために、一人ひとりの大切な子どものいのちがどのような教育の場でも輝き、だれもが本当に安心でき、個性をのびのびと発揮して育っていけるようにするための多様な教育をつくることをめざしています。そして、真に子どもの学ぶ権利が保障される新しい法律「(仮称)オルタナティブ教育法」の制定を求めます。またこの法律の内容はどうあればいいのか、これから大いに議論していこうと思っています。

オルタナティブ教育を考える①

 集中連載「教育改革編」⑫で、オルタナティブ教育に言及しましたが、7月7日に「仮称・オルタナティブ教育法を実現する会」の設立総会が東京で開催されました。これは日本の教育改革を目指す運動の画期をなす内容だと思いますので、まずは設立呼びかけ文をご紹介いたします。

 皆さんは、日本の教育について、今、どうお考えでしょうか。時代の変化と共に、新しい教育が必要になってきているのではないでしょうか。70年台半ばより増え続けた不登校はここ10年、小中学生だけでも12万人という大台で横ばい状態が続いており、現在の学校システムに合  わない子、苦しんでいる子は増え続けているといえます。
 その背後には、価値観や学校への期待、子どもの状態や志向性すべてが多様化しているのに、学校や教育システムが一向に多様化していないという事実があります。生物の多様性の大事さはこの間みんなが認めるところとなっていますが、子どもの多様性、教育の多様性、学校の多様性はどうしてか認められていないのです。

道民協おたる集会のお知らせ

 下記の研究集会が開催され、今年も分科会④の世話人としてお手伝いさせていただきます。「不登校児童生徒の学ぶ権利の保障」というレポートも発表する予定ですので、関心をお持ちの方にご紹介いただければ幸いです。
【第51回道民教合同研究おたる集会】(転送歓迎)
□と き 2012年8月1日(水)・2日(木)
□ところ 共育の森学園(旧・小樽短大) 小樽市入船町4‐9‐1
□プログラム
 1日 9:30~11:30 講座A・B・C
   12:40~13:50 記念講演「憲法と学校の今~子どもの権利と教育の権利の危機の中で」
            講師 伊藤真さん(法学館法律事務所弁護士)
   14:20~16:20 シンポジウム (パネリスト)DCI・子どもセンター・札弁連弁護士  
 2日 9:00~15:00 分科会
     ①豊かな学びをつくる  ②学級・クラスづくりと子どもの理解 ③音楽の教育
     ④不登校の子どもたちとともに    ⑤障がいのある子どもの教育
     ⑥教師の困難と希望  ⑦地域と教育
□参加費 教師:4000円(一日目2500円、二日目2000円)    
       父母・学生・一般:2000円(一日参加1000円)
       子ども(高校生以下)無料
□主 催 北海道民間教育研究団体連絡協議会(道民教)
       TEL・FAX 011‐895‐1001 携帯(事務局・太田)090‐9752‐3655
       Eメール douminkyou@ace.ocn.ne.jp
□後 援 小樽市 北海道新聞社 FM小樽 中小企業同友会 教育の森学園 

精神保健講演会のお知らせ

 私も理事を務めております函館地方精神保健協会では、広く市民の皆さんに精神保健や精神医療について理解していただくため、定期的に講演会等を開催しておりますが、今年前期の講演会を下記のとおり開催いたしますので、関心をお持ちの方々にご紹介いただければ幸いです。(転送歓迎)

【精神保健講演会「困難を抱えている若者達への支援」】
□日 時:平成24年7月21日(土)13:30~15:30
□会 場:函館市総合保健センター(函館市五稜郭町23‐1)2階健康教育室
□講 師:高橋一正 氏 (青少年自立援助ホーム「ふくろうの家」ホーム長)
        1952年生まれ、北海道立児童自立支援施設「大沼学園」で24年間ご夫婦で寮舎を担当、
        様々な困難を抱えた子どもたちと生活をともにし、子どもたちの自立と社会参加を支えてきた。
        北海道中央児童相談所一時保護係長、大沼学園指導課長を経て道を退職、
        いろいろな事情からすぐに独り立ちして暮らすことが難しい若者のために、自立援助ホーム
        「ふくろうの家」を立ち上げ2007年より現職、全国自立援助ホーム協議会副会長
□参加費無料、申し込みは不要、直接会場においでください。
□手話通訳をご希望の場合は、7月12日まで事務局にご連絡ください。
□駐車場が込み合いますので、公共交通機関をご利用ください。
□主 催:函館地方精神保健協会
  問い合わせ先:事務局(函館市保健福祉部障がい保健福祉課内)
            電話:0138‐21‐3077 FAX:0138‐27‐2770

「あさがお」5月・6月例会より⑤

 樹陽のたよりの5月例会も13日に開催され、初参加の方も含め8名が参加、病気や障害がある場合の生活・就労について、様々な支援情報を探し、有効に活用する方法など有意義な話し合いが行われました。
 6月例会は3日に開催され、初参加の方や支援の関係者も含め8名が参加、札幌からのゲストの方もいて、いろんな話で盛り上がりました。その「樹陽」の田中透さんが「昴の会」や「サポステ」フォーラムの発言者として大活躍しますので、皆さん、応援をお願いします!(^^)!

「あさがお」5月・6月例会より④

 はこだて若者サポートステーションのスタッフとして勤務経験のある方がサポーターとして参加され、次のようなメッセージをお寄せいただきました。
 『サポステに通っている利用者さんは出口に近づきつつあるとも言えますが、そこにつながることが難しい当事者の親御さんのお話を直接お聞きし、どう対応したらよいのかと云う親御さんの不安感や押しつぶされるような気持ちが直接伝わって参りました。どうしたらよいのか、なかなかすぐに答えは見つからないかもしれませんが、きっと何処かに光は射していると思います。私もわからないことだらけですが、みなさんと一緒に答えを探す旅に出ます。温泉で疲れや辛さを洗い流すように、素敵な旅になることを願っています』
 ありがとうございます。とても心強いです(*^_^*)

「あさがお」5月・6月例会より③

 最近は、安定した仕事に就いた後、何らかの事情(病気や職場の人間関係、リストラなど)で仕事をやめたものの、再就職が思うようにいかず「ひきこもり」気味になり、親としてどのように対処したらよいだろうかというお話しが増えてきました。退職の事情は分かったし、今無理をさせられないことも頭では理解できても、「いつまでこの状態が続くのだろう」という不安や「働いて自分の食い扶持を稼いでこそ一人前と考えてしまう」という気持ちも、親としては無理からぬものがあります。
 ある親御さんは、「自分もそういう考えからずっと抜けることができなかったけど、子どもの苦しい状態をだんだん分かってきて、『親の願う子どもの姿』ではなく、『今ある子どもの姿』を受け入れ、この子にとって今はそれが必要な状態なんだと自分を納得させることから、子どものとの信頼関係が徐々に回復していった」という趣旨のお話しをされましたが、編集者自身、長女の登校拒否を理解することができず、長女を追い詰めてしまったという反省の日々を思い出した次第です(-_-;)
 当事者の方からは「病気や障害のために、働きたくても働けない事情があるかもしれない」「働く=会社勤め・お金を稼ぐ、ということだろうか?」という意見も出されました。確かに、現在の産業構造では大半が「働く=会社員」ということにならざるを得ませんので、発達障害に限らず何からのコミュニケーション上の課題や対人不安などを抱えた方にとっては、とても働きにくい状況になっていますので、もうちょっと広い社会参加の道筋を考えていく必要もあるように思いました。

「あさがお」5月・6月例会より②

 大学を中退し自宅に戻ってから5年ほど家族以外との交流を絶ち、メンタルクリニックを受診していたお子さんが、家業の一部を自室に持ち帰って作業する形で手伝い始めたのですが、最近は作業所に出向いて、お客さんも来訪する中で仕事を手伝うようになりました。
 親御さんのお話では、何か特別に本人に働きかけたという訳ではなく、本人自身の中で何か気持ちの変化があったのか、徐々に動き出したそうです。
 また、10年ほどたまに買い物に行く以外はほとんど外出することのなかったお子さんが、ある相談機関に出かけたそうです。親御さんはさりげなくそういった情報は本人に伝えていましたが、格別強く働きかけたわけではないようですから、これもなぜか分かりませんが、本人の気持が何か動いたのだと思います。
 このように、周りからは「ひきこもって何もしていない」ように見えても、ご本人は必死に考えたり悩んだり、情報を集めたりして、いろいろとエネルギーを使って生活しているのではないでしょうか。そして、家族の理解と支えがそのネルギー補給の源ではないかと思うのです。

「あさがお」5月・6月例会より①

 5月例会は五稜郭公園の桜が風に舞う13日に開催、初参加の方も含め26名(当事者・家族19名、サポーター7名)もの方が参加、ひと回り簡単な自己紹介と近況報告の後、3つに分かれて話し合いを行いましたが、それでも各グループとも話し足りない様子でした。
 6月例会は3日に開催、27名(当事者・家族22名、サポーター5名)もの方に参加いただきました。今回は「発達障害や精神疾患の理解」と「親子関係のあり方」をそれぞれ主なテーマにして2グループで話し合いましたが、やはりまだまだ話し足りないうちに時間がきました。
 最近は毎回のように初参加の方がおいでになり、当会もだんだんと知られるようになってきたことを実感するとともに、この課題の重要性を再認識しています。
 お子さんの様子にほとんど変化のない方もいれば、少しですが動き出した方もいます。変化がないと親はジリジリし、動きがあればさらにその先を期待するというのも、親の気持ちとしてはやむえないでしょうが、そのことで上手いく例はほとんど無いように思います。

アカシヤ会5月・6月例会より③

 名言その4は、「とりあえず」です!(^^)! 中学生のお子さんが不登校になり、親御さんは当初はやはり何とか登校させようとしたのですが、お子さんはさらに元気を失くし、「自分は価値のない人間」と言い出したりしたものですから、早めに気持ちを切り替えて学校を休ませました。学年が変わってクラス替えがあったり、部活が大好きということで、たまに休みながらも登校を再開しました。
 こんなときが親にとっても大きな関門で、「このままずっと通ってほしい」と期待してしまうのですが、この親御さんは『「とりあえず」登校を始めたが、いつまた不登校になっても、子どもを受けとめよう」という気持ちで見守っているそうです。このように考えることで親の気持ちにもゆとりが生まれ、お子さんとの良い関係ができると思いますので、この「とりあえず」精神を大事にしたいですね!

「アカシヤ会」5月・6月例会より②

 名言その3。中学時代、皆と同じ服を着て同じ方向歩いて通学することが苦痛で、「いじめ」にも遭いずっと不登校していたけれど、福祉の道に進みたいので高校は頑張って通い、福祉系大学に進学したお子さんのお話しです。ご本人曰く「義務教育の間に不登校してしっかりエネルギーを溜めたから、高校も大学も行くことができた」とのこと、まさに明言ですね(*^_^*)
 考えてみれば、全く通学しなくても義務教育はそれこそ「すり抜ける」ことができるわけですから、何らかの事情で学校がそのお子さんにとってエネルギーをすり減らす場になっているとすれば、早めに休む方が得策でしょう。学校でエネルギーを発揮できるお子さんはそこで頑張れば良いので、どっちが正しいという話ではないわけですから、「あれか、これか」ではなく「いろいろあり」で行きたいですね!

アカシヤ会5月・6月例会より①

 5月20日の例会は13名の方が参加、そのうち2名は教育や福祉を目指す学生さんで、自分の体験を見つめ直したり、将来の仕事に向けて勉強したいということで参加してくれました(*^_^*)
 6月17日の例会は、初参加の方や「すまいる」スタッフの方を含めて
10名が参加、今回も進路の問題や学校との付き合い方、パソコン、ゲーム、携帯をどう考えたらよいかなど、密度の濃い話し合いでした。
 例会から数々の名言が生まれますが、最近の傑作・名言その1はあるお母さんが「まあ、いいか」と思えるようになった、とお話しされたことでした。5月27日の地元紙トップ記事見出しが「マイカ大漁祈願」でしたが、大漁にあやかって「まいか」路線を大いに広めたいものです(*^_^*)。
 名言その2。その方は今回もとてもためになるお話しをしてくださいました。強迫症状のあるお子さんが親元を離れて進学、いろいろな苦労の中で学校のトイレが使えないということがあるのですが、近くのファミレスのトイレは利用できるようになったことから、水分を控え昼食をそのファミレスで取るようにしたそうです。「あれがダメならこっち」と頭を切り替えることや、「あれかこれか」ではなく、ちょっと違った方法で「すり抜ける」ことを覚えることで、随分と暮らしやすくなるというお話しでしたが、この「すり抜ける」というのも名言ではないでしょうか(*^_^*)

登校拒否を考える全国大会が近付いてきました(*^_^*)

 7月28日・29日、定山渓温泉で開催される「登校拒否・不登校を考える夏の全国大会」が近付いてきました! 現地実行委員会では広報活動の追い込みに入っていますが、北海道フリースクールネットワークのスタッフが、7月10日(火)のHBCラジオ「山ちゃん美香の朝ドキッ!」に出演します(*^_^*)
9:37~9:46、10:19~10:29、10:41~10:49とこまぎれに、合わせると30分弱の出番をいただけることになりました。時間がたくさんあるので、不登校のこと、フリースクールのこと、札幌自由が丘学園での生徒の生活、全国大会の取り組みなどいろいろなことが話せそうとのことですので、是非チャンネルを合わせてください。

集中連載「わが子が不登校で教えてくれたこと」子どもの権利宣言③

⑧ 暴力から守られ、安心して育つ権利
⑨ プライバシーの権利
⑩ 対等な人格として認められる権利
  学校や社会、生活の中で子どもの権利が生かされるように、おとなは私たちを対等な人格として認め一  緒に考えなければならない。
⑪ 不登校をしている私たちの生き方の権利
  おとなは、不登校をしている私たちの生き方を認め。私たちと向き合うことから不登校を理解してほし  い。それなしに私たちの幸せは生まれない。
⑫ 他者の権利の尊重
  私たちは他者の権利も自由も尊重します。
⑬ 子どもの権利を知る権利
国やおとなは子どもに対し、子どもの権利を知る機会を保障しなければならない。子どもの権利が守ら  れているかどうかは、子ども自身が決める。
2009年8月23日全国子ども交流合宿「ぱおぱお」参加者一同

わが子が

⑧ 暴力から守られ、安心して育つ権利
⑨ プライバシーの権利
⑩ 対等な人格として認められる権利
  学校や社会、生活の中で子どもの権利が生かされるように、おとなは私たちを対等な人格として認め一  緒に考えなければならない。
⑪ 不登校をしている私たちの生き方の権利
  おとなは、不登校をしている私たちの生き方を認め。私たちと向き合うことから不登校を理解してほし  い。それなしに私たちの幸せは生まれない。
⑫ 他者の権利の尊重
  私たちは他者の権利も自由も尊重します。
⑬ 子どもの権利を知る権利
国やおとなは子どもに対し、子どもの権利を知る機会を保障しなければならない。子どもの権利が守ら  れているかどうかは、子ども自身が決める。
2009年8月23日全国子ども交流合宿「ぱおぱお」参加者一同

6月イベント報告と「あさがお」例会講演会のお知らせ

 函館地域での6月連続イベントは、10日のアカシヤ会・チャイルドライン「喜多明人さん講演会」が約50名、24日の昴の会・不登校相談情報センター南北海道の「不登校・ひきこもりを考えるフォーラム」が約50名、30日のサポステ2周年フォーラム「みんな違ってていいじゃないか」が約80名の参加で盛況のうちに無事終了いたしました。皆さまのご支援に心から感謝申し上げます。
 また、7月8日の道南ひきこもり家族交流会「あさがお」例会では、運営委員の大杉ユリ子さん(臨床心理士・スクールカウンセラー)が「子どもとの関係をふり返る~カウンセリングをベースにしたかかわり」というテーマで講演し、その後意見交換を行いますので、関心をお持ちの方にご紹介いただければ幸いです。【転送歓迎】
□日 時:7月8日(日)14時~16時(前半・講演、後半・意見交換)
□場 所:函館市総合保健センター2階研修室
□参加費:200円(あさがお会員は無料)
□連絡先:野村(090-6261-6984)
       渡辺病院医療福祉科(0130-59-4198)

集中連載「わが子が不登校で教えてくれたこと」子どもの権利宣言②

不登校の子どもの権利宣言(抄)】
 前文
  おとなたち、特に保護者や教師は、子どもの声に耳を傾け、私たちの考え方や個々の価値観と子どもの 最善の利益を尊重してください。そしてともに生きやすい社会をつくっていきませんか。
① 教育への権利
   義務教育とは、国や保護者がすべての子どもに教育を受けられるようにする義務であり、子どもが    学校に行く義務ではない。
 ② 学ぶ権利
   私たちは、学びたいことを自身に合った方法で選ぶ権利がある。
 ③ 学び・育ちのあり方を選ぶ権利
   私たちは、学校、フリースクール、フリースペース、ホームエデュケーションなど、どのように学    び・育つかを選ぶ権利がある。
④ 安心して休む権利
 ⑤ ありのままに生きる権利
 ⑥ 差別を受けない権利
⑦ 公的な費用による保障を受ける権利
   学校外の学び・育ちを選んだ私たちにも、学校に行っている子どもたちと同じように公的な費用によ   る保障を受ける権利がある。

集中連載「わが子が不登校で教えてくれたこと」子どもの権利宣言①

 2009年8月22・23日、20回目を迎えた「不登校を考える全国大会」と並行し、全国のフリースークールやフリースペース、ホームエデュケーションを利用する子どもや若者がのべ260名参加して交流合宿を開催しこの宣言を作りました。
 ここにうたわれているひとつひとつの事柄が、不登校の相談や支援においてしっかり踏まえるべき事項であり、今回、それを子どもたち自身がはっきりと自分たちの権利として、明確に文章で公に宣言したことにとても大きな意味があります。
「子どもの権利条約」が批准されて今年が20周年ですが、わが国ではタテマエはともかく、学校も含めて子どもたちを取り巻く生活環境の中で、その考え方が十分に浸透し、定着しているとは言い難い現実があると思います。子どもたちはそのことを自分たちの体験を通して見抜き、権利条約の観点から不登校をめぐる現状をしっかり分析し、その精神に沿って大人や社会に呼びかけたもので、とても画期的な取り組みだと思います。
 私はこの宣言に、不登校をどのように理解し関わっていくべきかについてのキーワードがすべて込められているように思いますので概要を紹介しますが、これは不登校に限らず、様々な苦しみや辛さを抱える子どもや若者にも光を照らすことなるでしょうし、教育の閉塞状況を改革することにもつながっていくのではないかと考えています。そして、このような鋭い豊かな感性を持った子どもや若者が育ってきたことに、私は日本の未来に大きな希望を感じています。
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野村俊幸

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