「アカシヤ会」7・8月例会より④

bお母さんが働らいている場合、お子さんが一人で家にいたり、親戚などにお子さんの世話をお願いしたりしていますと、とても罪の意識を感じることが多いようです。今回もそのようなことで、仕事を辞めるかどうか悩むお母さんがおいででしたが、これも多くの親御さんがぶつかる関門です。
 こんなときは「子どものため」という意識で仕事を変えたり止めたりしない方が良いと思います。お子さんはそのような親の気持ちを必ず敏感に察知し、「自分のために親が犠牲になっている」と思い、さらに自分を責めたり、期待に応えるために学校に行こうとして、さらに自分を追い詰めかねません。親御さんがご自身の生活設計を考え、例えば自分の目標実現のために退職して別の道に進むといった選択はとても素晴らしいことですので、お子さんの不登校問題とは切り離して考えることが大切なのだと思います。
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「アカシヤ会」7・8月例会より③

 そんなとき、「昨日は行くと言ったのに…」とガッカリしたり、お子さんを責めたりしないでください。お子さんが「行く」と言ったときは「そういう気持になったのはすごいねえ」とまず受けとめて、「でも、身体が本調子でなければ無理しないでね」と安心させてあげてほしいと思います。「休んでも良い」というメッセージをしっかり送る方が、お子さんは安心してエネルギーを蓄えることができますので、くれぐれも「約束した以上は云々」という深追いはしないでください。また、「朝起こして」と頼まれた場合は一応は声をかけ、起きられないようであれば、「まだ疲れがとれてないようだからゆっくり寝ていようね」と伝えて、無理に起こさない方が良いと思います。

 不登校に至る経過や背景はお一人おひとり違いますが、まずは「安心してしっかり学校を休むことができる」ことが、どんな場合も出発点になります。無理強いしたり、あの手この手でお子さんを「操作」するような手法で動かそうとして上手く行った話は聞いたことがありませんし、一時的に「効果」があるように見えても、その後のリアクションがより深刻になる場合が多いように思います。

「アカシヤ会」7・8月例会より②

 親御さんもいろいろ情報を集めて学んでおられますし、函館圏フリースクール「すまいる」やはこだて若者サポートステーションも活発な活動を展開しています。また、今回のお話しのように学校関係者の理解も不可欠なことをあらためて再認識しました。そして、社会全体の理解も、さらに必要だと思います。そんな折、8月20日の北海道新聞「卓上四季」は、お盆休み明けの社会状況にふれ、「いじめ」への対処について『被害を避け休みを続けてはどうだろう。長い人生の、ほんの「小休止」と考えよう。いじめの「苦役」を無理に我慢することはない』と締めくくっていますが、同感です。9月29日の緊急集会もそんな考え方が広がる一助になればと思います。

 そうは言ってもやはり親の心は揺れます。特にお子さんが「学校に行きたい」と言って前日登校の準備をしたり、「朝起こしてほしい」と言う場合は、親もついつい期待しますので、当日行けないとガッカリしてしまいます。今回もそんな話題が出されましたが、それはお子さんが本心から行きたいというよりは、「行かないことへの強い不安」や「親を安心させたい」という気持からくる場合が多いことを理解する必要があると思います。

函館登校拒否と教育を考える親の会「アカシヤ会」7・8月例会より①

 7月15日の例会は8名のこじんまりした例会でしたが、初参加の方や、久しぶりに札幌から参加された会員さんもおり、今回も密度の濃い話し合いが続きました。8月19日は、会場が地域交流まちづくりセンターに変わり、お盆時期にもかかわらず17名もの参加者で、特に不登校を経験した当事者の若者が4名、親子参加も2組、すまいるとサポステからもゲスト参加があり、2時間では全然話が終わらず、4時半ころまで語り合い、とても内容がいっぱいの会となりました。
 最近感心することは、親御さんの気持ちの切り替えが早くなったことです。7月例会では、中学生のお子さんが不登校中のお母さんが二人参加されましたが、半年くらいで「無理に登校させない」という考えになったそうです。やはり最初は無理強いして親子関係は険悪になりましたが、学校の先生が「無理しないように」と言ってくれたという方もおいでで、不登校を受け入れてからはお子さんも落ち着き、家では普通に生活しています。
 8月例会でも、お子さんがいじめられていることが分かり、すぐに学校を休むように伝えたお母さんもおいででした。小学校から中学進級後も不登校というお子さんの親御さんは、特別支援コーディネーターの先生から「学校だけが子どもの成長する場でないので、いろんな可能性を考えましょう」と励まされているそうす。

28日・29日といじめ問題の集いが続きます

 9月と思えぬ残暑お見舞い申し上げます。「いじめから命を守る緊急集会」につきまして過日紹介いたしましたが、前日の28日、芹沢俊介さん講演会も開催されます。不登校・ひきこもりやいじめ、少年事件などについて鋭い発言を続ける芹沢さんは、これまでにも「アカシヤ会」講演会などで何度も函館でお話しいただいておりますが、まさに時宜にかなった集いになると思います。29日の「緊急集会」と合せて、関心をお持ちの方にご紹介いただければ幸いです。
(転送歓迎)
【ストップ!「いじめ」!!今、何ができるのか!】
□日 時:2012年9月28日(金)18時~20時
□会 場:サン・リフレ函館2階大会議室(函館市大森町)
□参加費:無料
□第1部 18時~18時30分
   函館市東富岡町会「いじめをなくす決意の日」のとりくみ報告
     東富岡町会広報部長 高石勇光さん
□第2部 18時40分~20時
   講演会「『いじめ』が終わるとき」 社会評論家 芹沢俊介さん
     「家族という意思」(岩波新書) 「若者はなぜ殺すのか」(小学館新書)
     「『いじめ』が終わるとき」(彩流社)など著書多数
□主 催:北海道教職員組合函館支部
□共 催:チャイルドラインはこだて

【いじめから命を守る緊急集会】
□日 時:9月29日(土)13時~16時
□会 場:函館市総合福祉センター「あいよる」4階会議室
□テーマ:「いじめ問題にどう対処すべきか」
□内容概略 ・講演「学校ができること、なすべきこと~子どもの人権を守るために」
       講師:北海道教育大学教授 大坂 治 氏
         東京教育大学大学院修士課程、筑波大学大学大学院博士課程単位取得退学
         平成5年より現職、「教育の制度と社会」「比較教育制度」「教育改革のダイナミズ          ム」「子どもの人権」 などを担当                       
     ・講演「親ができること、なすべきこと~わが子のいじめ・不登校体験から」 講師:野村俊幸
         ・参加者による意見交換
□参加費(資料代):300円
□主 催:函館圏フリースクール「すまいる」(代表:庄司証 090-9522-1841)
    函館・登校拒否と教育を考える親の会「アカシヤ会」
□共 催:函館心理士会 
□後援 函館市教育委員会 北海道教育庁渡島教育局  函館弁護士会子どもの権利と法教育委員会
   (財)北海道国際交流センター(はこだて若者サポートステーション)
    北海道社会福祉士会道南地区支部   北海道精神保健福祉士協会道南ブロック
    北海道子どもの虐待防止協会道南支部    南北海道教育臨床研究会
    子どもの権利ネットワーク南北海道  不登校相談情報センター南北海道
    道南ひきこもり家族交流会「あさがお」  「昴の会」~不登校をともに考える会

道南ひきこもり家族交流会「あさがお」7・8月例会より④

 樹陽のたよりの7月例会は5名とこじんまりした集いでしたが、初参加の方のユニークな体験をじっくりうかがったり、「就活」の際に病気や障がいを伏せた方が良いかオープンにした方が良いかなど、切実な悩みも語り合うことができました。
 8月例会は初参加や1年ぶりの方など10名が参加しとても賑やかで、進学や就職に向けた準備の経験、対人不安や精神疾患の悩みなどが率直に話し合われ、初参加の方も久しぶりに参加された方も「安心できる」「居心地が良い」と仰ってくださいました。
 また田中透さんが6月24日の「昴の会」3周年フォーラムや6月30日の「サポステ」2周年イベント、7月21日の奥尻町福祉フェスティバルで講演するなど大活躍でたくさんの方々が感銘を受けました
!(^^)! 当事者からの情報発信がとても大きな力を発揮することを、あらためて再認識ています。

道南ひきこもり家族交流会「あさがお」7・8月例会より③

◇当事者の方も家族の「待ちつかれる」という心情は十分に理解していますが、それでも「家でゆっくり休むことができないと、次の行動に移られない」「まず、今のままのあなたで良い、と語りかけてほしい」と語っています。そして、エネルギーが溜まって気持が外に向いたときに、「家族からのさりげない情報提供や働きかけとタイミングよくドッキングできたので、気がついたら動き始めていた」とお話ししています。親御さんからの情報は、福祉作業所のこと、関係団体のイベント、サポステなど様々ですが、親御さんもお子さんの状況をよく理解し無理のない働きかけをされていたのだと思います。

◇また、「この子が生きていてくれるだけで良いと心底思えるようになって、子どもに対する見方も関わり方も変わっていき、親子の絆を取り戻すことができた」とお話がされた親御さんもおいででしたが、これは当事者の青年が「今のままで良いと思えることで元気が出てきて、次の行動につながる」と語っていた心理状況と繋がっていくのではないかと思います。

道南ひきこもり家族交流会「あさがお」7・8月例会より

道南ひきこもり家族交流会「あさがお」7・8月例会より②

 8月12日の例会は、お盆時期にも関わらず、21名(家族・当事者16名、サポーター5名)が参加、じっくり語り合うために簡単な自己紹介の後、2グループに分かれて話し合いました。
今回は、当事者が6名も参加してくれましたので、親御さんからは「どうしたら前に進むことができるか?」「一歩を踏み出したきっかけは?」という問いが投げかけられました。ご家族は、「無理強いはできない」「待つことが大切」と頭の中では理解していても、同じような状態のお子さんと毎日いっしょに暮していると、当然のことですが「このままでいいのか?」という不安にかられます。

◇「ひきこもり」から動き出したきっかけも経過も一人ひとり違いますので、「こうすれば、こうなる」というマニュアルはないのは当然ですが、皆さんに共通しているのは「親に強く言われて動きだした」という話は、今回もなかったことです。ひきこもっている方も、「このままでどうしよう」「何とかしなければ」という不安にかられていたり、「自分はダメだ」と自己否定感がとても強くなってますから、そのようなときに「どうしてそうなのか」と責められても「○○をやってみなさい」と言われても、それに応える気持ちの余裕はなく、親への反発と「自分を分かってくれない」という不信感が強まるばかりです。

奥尻町思春期子育て講演会のお知らせ

 いつものイベント情報ですが、下記につきまして関心をお持ちの方にお知らせいただければ幸いです。
今回は「いじめ」についても言及したいと考えています。

【奥尻町思春期子育て講演会~みんなちがって、みんないい】(転送歓迎)
□日時 9月24日(月)18:30~20:00
□場所 奥尻町海洋研修センター多目的ホール
□演題 不登校「ひきこもり」から学ぶ子育て~親とソーシャルワーカーの立場から
□講師 野村俊幸
□主催 奥尻町 奥尻町自立支援協議会
      檜山圏域障がい者総合相談支援センターめい

東京シューレの子どもたちが平野文科相に直訴

 2012年9月1日の北海道新聞(第3社会面)に、次のような記事が掲載されましたので紹介します。平野大臣のコメントは確かに物足りませんが、シューレの皆さんが大臣に直接会って訴えたのは素晴らしいことだと思います。

【「学校休んでいい」明言を 文科相に不登校経験者直訴】
 いじめられるなどして不登校を経験した18~20歳の6人が31日、文部科学省を訪れ、平野博文文科相に「いじめに苦しむ子どもたちに向けて、大臣から『学校を休んでもいい』と言ってほしい」と要請した。平野氏は明言をさけた。
 面会したのはフリースクール「東京シューレ」に通っている人や卒業生。札幌で7月末、不登校の子どもや保護者約400人が参加した
「いじめ自殺を考える緊急集会」で採択されたアピール文を、平野氏に手渡した。
 6人は不登校になるまでの苦しかった思いを打ち明けた。いじめに遭って中学1年で不登校になった氏家優希さん(18)は「死ぬか、
無理して学校に行くかの二つしか選択肢はなかった。大臣も立場上言いづらいだろうが、『もっと違う道もある』と伝えてほしい」と訴えた。
 平野氏は「命だけは何としても守らなければ。不登校になっても生きる道はある。その障害を取り除くのが私や大人の役割」と述べるにとどまった。

道南ひきこもり家族交流会「あさがお」7月・8月例会より①

 7月8日の例会は、運営委員で臨床心理士の大杉ユリ子さんに「子どもとの関係を振り返る~カウンセリングをベースにしたかかわり」というテーマで講演していただき質疑応答を行いましたが、「アカシヤ会」などからの参加者もあり30名(当事者・家族24名、サポーター6名)と盛況でした。ロールプレイなども含め、とても一回の講演では間に合わない密度の濃い有意義な内容であっという間に時間が経ってしまいました。詳しく報告するスペースはありませんが、特に心しなければと感じたことをいくつか紹介します。
① ひきこもりや不登校のお子さんと関わるときは、「こうあるべき」は現時点では全く役に立たないこ  と。特に父親が「働くべき・自立すべき・家族と話をすべき・もっと努力すべき・社会に合せるべき・  結婚して家庭を作るべき」等々から抜けることができず、子どもとの溝が深まるばかりなので、い った ん脇にしまっておく覚悟を持つ。編集者もあらためて反省しきりでです(-_-;)
② 叱咤激励型も逆効果でひきこもりを長期化させ、追いつめれば家庭内暴力を引きこす場合もある。子  どもが小さいうちは力で押さえつけることができても、体力的に負けるようになると親のプライド が傷 つき、関わることが怖くなって子どもとの関係がさらに疎遠になるという悪循環に陥る。
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