体罰の根絶を!⑪~反体罰NPO・研究者連絡会の趣意書

 「体罰の会」の趣意書を拝見しますと、「子どもは未熟で自主性を期待できないので、体罰を含めて力で教え込まなければならない」という考え方が核心になっているようにお見受けしました。
 しかしこれは他人事ではなく、私たち一人ひとりがこういった子ども観、教育観を心の片隅にでも持っていないか、自問する必要があると思うのです。
 このような意識をホンネで否定し、子どもの尊厳と人格を尊重した子育てや教育を進めるという意識をもたないと、こういった論調に足をすくわれることになりかねません。
 こういった考え方の対極に、最近設立された「反体罰NPO・研究者連絡会」の趣意書があります。体罰はなぜダメなのか、極めて端的に述べいますので紹介します。
①体罰は、子どもに対し身体的、かつ社会的に優位な立場にある大人の愚劣な行為である。 ②体罰は、子どもの人権を著しく侵害する違法行為である。 ③体罰は、子どもの生命に危険を及ぼし、子どもの成長・発達に重大な悪影響を与える。 ④体罰は、子ども同士の人間関係に深刻なゆがみを生じさせ、いじめの構造を生む。 ⑤体罰の容認は、力による弱者支配の肯定であり、断固認めない。 ⑥体罰については国連子どもの権利委員会からも総括所見(勧告)で是正措置をとるよう、日本政府にくりかえし勧告が出ているにもかかわらじ、有効な措置が講じられていない。
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体罰の根絶を!⑩~体罰擁護の困った主張

 そうは言っても、「やむにやまれず、思わず叩いてしまった」という経験をお持ちの親御さんは、私も含めてたくさんいると思います。そのとき、「あっ、間違ってしまった」と気がついて「今度は気をつけよう」と自戒し、子どもにきちんと謝れば、大ごとには至らないと思います。
 ところが先の民法改正で「子の利益のため」という縛りがかかっても、家庭での体罰は条文で明示的に禁止されていませんので、「子の利益のために体罰が必要だ」と主張する人々もいます。
 そのひとつに、なんともスゴイ名前ですが「体罰の会」というのがあります。引用するのがはばかれる内容ですので、興味のある方はHPでご覧ください。
 どのような会なのか詳しいことは分かりませんし、賛同者の名簿を見ても知らない方ばかりでしたが、一人だけ私でも名前を知っている方がいました。それはあの「戸塚ヨットスクール」代表の戸塚宏さんでした。
 戸塚ヨットスクールはご存知の方も多いと思いますが、「非行や不登校、ひきこもりなどの子どもや若者を入所させてヨット訓練で鍛え直してまともな人間にする」ということで無茶苦茶なシゴキを加えて入所者を死亡させるという事件も起こし、戸塚代表は実刑判決を受けたのですが、刑務所を出所してからも事業を続け、今またこの会の顧問もしています。それと「戸塚ヨットスクールを支援する会」というのがあり、石原慎太郎さんが会長をしていましたが、今もそうだとすれば残念なことです。
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体罰の根絶を!⑨~体罰が児童虐待の温床に

 私は北海道函館児童相談所で虐待相談の窓口を担当する課長を2年間務め、160件ほどの虐待通告に対応しましたので、体罰が児童虐待の温床になってることを肌で感じてきました。通告件数は、今やその2倍の件数にに達しているそうです。
 私が対応したケースで、自分たちのやったことをすぐに虐待と認めるも親御さんはほとんどいませんでした。必ず「しつけのつもりだった」と仰いますし、「しつけには体罰が必要だ」という意見でした。
 私はこのように「子どもは叩いてしつけることも必要」と体罰を容認する考え方が日本社会にはまだまだ根強いことが、児童虐待を生む大きな背景にもなっていると考えています。
 なぜなら、「虐待なんかする親は、何か特別に変わった、おかしな人間」と考えるのは大きな間違いで(もちろん中には本当に大変な親御さんもおりましたが)、大多数の親御さんはごく普通の方々です。
 しかし、いろんな事情で親御さんがストレスを抱えていて精神的に不安定になっているときなど、「子どもは叩いて教えなければならない」と体罰にたよりがちな子育てをしていますと、何かのはずみに一気に虐待にエスカレートするのは、珍しいことではないのです。
 ですから、体罰は子育てにとって「百害あって一利なし」という考え方をもっともっと社会の隅々に浸透させていく必要があると考えています。
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体罰の根絶を!⑧~民法改正の意義と限界

 体罰はもちろん学校だけの問題ではなく、家庭の子育てのあり方も大きく問われる問題です。なぜならば、日本ではまだ「しつけには体罰が必要」と誤解している親御さんが多いからです。
 法的な面から見てみますと、学校教育法のように家庭での体罰を明示的に禁止する法律は、残念ながらありませんが、2011年の民法改正で、親の「懲戒権」に多少縛りがかかりました。
 まず第820条(監護及び教育の権利義務)が「親権を行う者は、『子の利益のために』子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。」と、『子の利益のため』が加わりました。つまり、親権は子どもを親に従わせるためのものだはなく、「子どものための親の責任」であることが明示されました。「子どもの権利条約」の精神に一歩近づいたと言えるかもしれません。
 そして第822条(懲戒権)が「親権を行う者は、『第820条の規定による監護及び教育に』必要な範囲内でその子を懲戒することができる。」と『 』の規定が加わりました。
 懲戒権の規定が体罰の温床になり、それが児童虐待の背景にあることを多くの教育・児童福祉関係者が指摘してきましたので、懲戒権の規定が残ったことは残念ですが、820条の規定、つまり「子の利益のため」という縛りがかかったことは少しですが前進と思います。
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体罰の根絶を!⑦~高野連実態調査に思うこと

 「学校の体罰問題」から「家庭の体罰問題」に移ろうと思ったのですが、6月19日の北海道新聞に『高野連加盟の野球部指導者 1割「体罰必要」』との報道がありましたので、追記します。
 日本高校野球連盟が加盟校野球部を対象とした実態調査で、「体罰についてどう考えますか」との質問に対し、加盟校4032校の9.7%にあたる393校の指導者が「指導するうえで必要」と回答、「絶対すべきでない」は3605校、89.4%だったとのことです。
 この9.7%を多いと見るか、少ないと見るか意見は様々でしょうが、現実に指導者による部内暴力の件数は、2009年度が21、10年度が34,11年度が39で、12年度は11年度より増えているそうですから見過ごすことのできない数字であり、問題の根深さを示している思います。
 仮に1校あたり20~30人の部員がいるとすれば、指導者が「体罰が必要」と考える危険な状況下に1万人前後の高校球児が置かれていることになり、さらにその子たちが「体罰容認」の指導方針を受け入れ、身に付けてしまうと、悪循環が拡大されていきます。
 西岡審議委員長が「間違った考え方の人がこれだけいるのはショック」と語っていますが、なぜこのような体質がいまだに温存されているのか、高校野球のあり方の再検討も含め、徹底した解明を期待したいと思います。
 ※お知らせ:「わが子が不登校で教えてくれたこと」(文芸社、千円+税)が残部僅少となりました。
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函館市家庭教育セミナーのご紹介

 今年も次のとおり【函館市家庭教育支援事業「家庭教育セミナー」】が実施されます。講師料を教育委員会が負担することによりPTAをはじめ子どもに関わる団体の学習活動を支援するというもので、行政と市民活動の連携にとっても有意義な事業と思いご紹介した次第です。(転送歓迎)
1 趣旨 この事業は,多くの保護者や教職員,地域住民等が集まる機会を活用して,家庭教育や子育てに関係
 する専門分野の登録講師を派遣し,学習・研修会を開催することにより,家庭の教育力および地域教育力の向
 上を図ることを目的とする。
2 事業主体 函館市教育委員会
3 後援   函館市PTA連合会
4 事業の内容 セミナーの開催を希望する市内保育園・幼稚園・小・中・高等学校およびPTA,地域の団体等
        に講師を派遣しセミナーを開催する。開催日時およびセミナーの内容,テーマ,派遣する講師に
        ついての調整は生涯学習文化課が行う。
5 事業期間  平成25年5月~平成26年3月31日
6 講師  別紙「講師一覧」の中から希望する講師とする。
7 経費  派遣講師の謝礼金は,生涯学習文化課が負担する。ただし,謝礼金以外の経費については,開催を
       希望する団体が負担する。
8 その他 開催時に「参加者アンケート」を実施する。
9 連絡先 函館市教育委員会生涯学習文化課 ☎0138-21-3464
(講師一覧)
〇小葉松洋子(湯の川女性クリニック院長) 【健康教育~医療全般、性教育、喫煙防止等】
〇小林恵美子(チャイルドラインはこだて代表)【子どもの心の居場所支援】
〇新開谷春美(健康運動士、元大学教授) 【幼少期の健康体力づくり】
〇諏訪麻依存子(臨床心理士)【発達心理・カウンセリング】
〇高橋一正(青少年自立援助ホーム「ふくろうの家」ホーム長)【思春期問題・非行等】
〇高柳滋治(はるこどもクリニック院長)【健康小児学】
〇野村俊幸(函館臨床福祉専門学校・教育大函館校非常勤講師)【不登校・ひきこもり・いじめ】
〇古川満寿子(ウイメンズネット函館理事長)【女性の人権】
〇保坂静子(函館短期大学専任講師)【食育・食全般】
〇本田真大(北海道教育大学函館校専任講師)【幼児・児童・生徒および養育者の心理】
〇齋藤敏子(日本ピア・サポート学会全国理事)【人間関係力の育成】

函館市家庭教育セミナーのご紹介

 今年も次のとおり【函館市家庭教育支援事業「家庭教育セミナー」】が実施されます。講師料を教育委員会が負担する形で、PTAを始め子どもに関わる団体の学習活動を支援するというもので、行政と市民活動の連携にとっても有意義な事業と思いご紹介した次第です。(転送歓迎)

1 趣旨 この事業は,多くの保護者や教職員,地域住民等が集まる機会を活用して,家庭教育や子育てに関係
     する専門分野の登録講師を派遣し,学習・研修会を開催することにより,家庭の教育力および地域教育力の向上を図ることを目的とする。

2 事業主体 函館市教育委員会

3 後援   函館市PTA連合会

4 事業の内容 セミナーの開催を希望する市内保育園・幼稚園・小・中・高等学校およびPTA,地域の団体等

        に講師を派遣しセミナーを開催する。開催日時およびセミナーの内容,テーマ,派遣する講師に

        ついての調整は生涯学習文化課が行う。

5 事業期間  平成25年5月~平成26年3月31日

6 講師  別紙「講師一覧」の中から希望する講師とする。

7 経費  派遣講師の謝礼金は,生涯学習文化課が負担する。

      ただし,謝礼金以外の経費については,開催を希望する団体が負担する。

8 その他 開催時に「参加者アンケート」を実施する。

9 連絡先 函館市教育委員会生涯学習文化課 ☎0138-21-3464

(講師一覧)

〇小葉松洋子(湯の川女性クリニック院長) 【健康教育~医療全般、性教育、喫煙防止等】

〇小林恵美子(チャイルドラインはこだて代表)【子どもの心の居場所支援】

〇新開谷春美(健康運動士、元大学教授) 【幼少期の健康体力づくり】

〇諏訪麻依存子(臨床心理士)【発達心理・カウンセリング】

〇高橋一正(青少年自立援助ホーム「ふくろうの家」ホーム長)【思春期問題・非行等】

〇高柳滋治(はるこどもクリニック院長)【健康小児学】

〇野村俊幸(函館臨床福祉専門学校・教育大函館校非常勤講師)【不登校・ひきこもり・いじめ】

〇古川満寿子(ウイメンズネット函館理事長)【女性の人権】

〇保坂静子(函館短期大学専任講師)【食育・食全般】

〇本田真大(北海道教育大学函館校専任講師)【幼児・児童・生徒および養育者の心理】

〇齋藤敏子(日本ピア・サポート学会全国理事)【人間関係力の育成】

体罰の根絶を!⑥~処分状況と危機管理②

 処分者が出るような体罰事件は、学校における「重大な事故」でしょうから、この法則をあてはめますと、その背後には数十倍の体罰スレスレの事例があり、「思わず手を出しそうになった」という「ヒヤリ・ハット」事例は数百倍になるのではないでしょうか。
 「学校は先生方の意識も自覚も高く、普段から指導も徹底しているので、そんなことはない」という意見もあるでしょうし、是非そうあってほしいと願っていますが、今一度自分たちの足元を見直してみる必要はあると思います。
 桜宮高校バスケット部で生徒が自殺に追い込まれた事件でも、体罰をふるった顧問の教諭は「自分自身で選手も保護者も理解していると思っていたので、その時は体罰という認識はなかった」と述べてるそうですが(2013年3月5日「北海道新聞」より)、体罰事件のたびに加害者の先生から、いつもこれに類する弁明が語られます。
 だからこそ、法律による禁止をタテマエとしては認めながら、「現実に生徒指導の際に体罰も必要なことがある」という意識が学校現場のどこかにまだ残っていないか、徹底した検証が求められていると思います。
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体罰の根絶を!⑤~処分状況と危機管理

 また、平成24年度のデータでは、被害児童数は処分者の3倍ですから、1件の事例で複数の子どもが被害を受けていることを示していますので、仮にこの数字をあてはめますと、平成14年度以降10年10か月の被害児童数は約
15,000人にのぼります。
 これ自体が大変な数字ですが、職場の危機管理には必修科目ともいえる「ハインリッヒの法則」が学校現場にもあてはまるとすれば、これはさらに深刻な事態を示しています。
 この有名な法則は、アメリカの損害保険会社で調査を担当していたH.W.ハインリッヒが5千件の労働災害を分析した結果、重傷以上の重大な事故・災害が1件あったら、その背後には、29件の軽傷を伴う事故・災害が起こり、300件もの「ヒヤリ・ハット」した傷害の無い事故・災害が起きていたというものです。ですから、この「ヒヤリ・ハット」した事例をきちんと把握し、職場全体で共有して防止策を講じることが職場の事故・災害を防ぐことになります。
 福祉職場でもこの「ヒヤリ・ハット」に関するホウレンソウ(報告・連絡・相談)の徹底に取り組んでいると思います。それがきちんと行われていない職場では利用者の安全や利益の保護を実現することができませんので、私が道庁職員時代に福祉施設の指導監査業務に従事していたときも、施設監査の際などにははこういった事項も調査しましたし、もちろん学校現場でも日常的に取り組まれていると思います。
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今年の「登校拒否を考える夏の全国大会」は宝塚です!

今年の「全国大会」は宝塚での開催ですので、関心をお持ちの方にご紹介いただければ幸いです。
【登校拒否・不登校を考える夏の全国大会2013in関西】(転送歓迎)
◇日時 7月27日(土)12:50~28日(日)16:25
◇会場 宝塚ホテル(兵庫県宝塚市梅野町1‐46)
◇主なプログラム
(27日) 子ども・若者シンポジウム
      基調講演:寺脇研さん「いじめ・体罰・不登校」
      各種サロン~保護者・オヤジ・若者・多様な学び保障法・子どもの権利宣言
      夕食会&参加者交流会
(28日) テーマ別分科会~「幼・小・中学」「高校・大学」「引きもこり・きつい状態の子ども」
                 「医療・相談機関との関わり」「学校外の場」「いじめ・体罰」
                 「発達障害」「震災と子どもたち」「当事者交流サロン」
      シンポジウム「多様に育ち多様に生きる」
      親シンポジウム「ありのままで」
◇参加費  大人宿泊参加:22500円など
◇宿泊申込み締切 6月27日
◇並行して「全国子ども交流合宿」も開催されます。
◇お問い合わせ・申込は「NPO法人登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」へ
  メール:info@futoko-net.org  ☎・FAX 03-3906-5614

体罰の根絶を!④~体罰に係る処分の状況②

 この年間400名を超える処分者数をどう見るかも、また大きな問題です。処分事例自体がとても特殊な事例で、処分を受けた先生は「特別に問題のあるごく一部の困った人」と考えるのか、そうではないごく普通の、むしろ指導熱心な先生が、何かのきっかけでつい体罰に走ってしまった場合もあり、「どの先生もそのような遭遇することがありうる」と考えるのかで、危機管理に対する心構えが違ってきます。
 そもそもこの件数自体が、どこまで実態を把握したものなのかという疑問があるのです。体罰が大きな問題となり社会の関心を集めた昨年度、平成24年4月から平成25年1月までの体罰に関し文科省が緊急調査を行ったところ、10か月間840件(訓告等が236件、懲戒処分が604人)で過去最多、被害を受けた児童生徒は計1,890人となりました。
 過去10年平均の2倍、しかもより悪質な懲戒処分は4倍を超えているのです。これは、昨年急に増えたと考えるのは無理があり、今まで見過ごされてきた、あるいは隠蔽されてきた実態が、社会の関心の高まりにより、表面化したと考える方が自然だと思います。
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体罰の根絶を!③~体罰に係る処分の状況①

 繰り返しますが「蹴る、殴る」は」もちろん、「正座・直立等特定の姿勢を長時間保持させる」(時間は明示されていませんが)ことは、絶対にやってはならい行為です。
 こんな当たり前のことを、事件が起きるたびに確認しなければならいことがそもそもおかしな話なのですが、残念なことに体罰事件の報道が後を絶ちません。なぜなのでしょうか?
 つい最近、北海道新聞と地元紙の函館新聞に、「函館市内私立高校の柔道部顧問の男性教諭が、柔道の大会中に男子部員の頬を平手で1回たたいた」ということで、生徒にけがはありませんでしたが、学校は教諭を減給の懲戒処分、校長と教頭を戒告処分にしたという記事が掲載されました。
 これを読んで、「平手打ち1回くらいで減給は厳しい」と感じるのか、「体罰には厳しく対処すべきなので当然」と感じるのかで、大きな分かれ道になる思います。これは是非、先生方、親御さんお一人おひとりに本音で考えていただきたいと思います。
 残念ながら、前者のように考える先生がまだいるとすれば、体罰に係る教職員の処分はこれからも繰り返されると思います。文科省のデータによりますと、平成14年度から23年度までの処分者数の合計は4,140人(訓告等が2,701人、懲戒処分が1,439人)ですから、年平均414人(訓告等が270人、懲戒処分が144人)の教職員が処分されています。

体罰の根絶を!②~学校の体罰は明確な違法行為②

 よく「どこまでが体罰で、どこまでが許される指導の範囲か人によって考え方が違う」という話を聞くことがありますが、これははっきりしています。
 平成19年2月5日初等中等教育局長通知の「問題行動を起こす児童生徒に対する指導について」の中で「懲戒・体罰について」ということで、『体罰がどのような行為なのか、児童生徒への懲戒がどの程度認められるかについては、機械的に判定することが困難である。また、このことが、ややもすると教員等が自らの指導に自信を持てない状況を生み、実際の指導において過度の委縮を招いていると指摘もなされている。ただし、教員等は、児童生徒への指導にあたり、いかなる場合においても、身体に対する侵害(蹴る、殴る等)、肉体的苦痛を与える懲戒(正座・直立等特定の姿勢を長時間保持させる等)である体罰を行ってはならない』と明記しています。
 しかもこの通知は「問題行動を起こす児童」への指導で行ってはならないというもので、児童の問題行動に直面した先生がついカッとして体罰に及ぶことがないように戒めたものでしょうから、そんな場面でないところで、通常の教育場面で、児童生徒に対し教育指導の一環として体罰をふるうなどというのは言語道断の話です。
 さらにこの通知では『体罰による指導により正常な倫理観を養うことはできず、むしろ児童生徒に力による解決への志向を助長させ、いじめや暴力行為などの土壌を生む恐れがあるからである。』と、きわめて明確に、反論の余地なく体罰の弊害を指摘指摘しています。


体罰の根絶を!①~学校の体罰は明確な違法行為①

 不登校や「ひきこもり」の体験をしたたくさんの方々のお話をうかがいますと、「いじめ」に遭ったという方がとても多いのですが、「体罰」を受けたり、自分は直接被害者にならなくても、そのような場面に居合わせたり目撃したことがとてもショックで、学校に行きたくない原因のひとつになったというお話をよくうかがます。
 わが家の子どもも、小学校低学年のとき同級生が先生に定規で叩かれるのが嫌で、その「ピシッ」という音が今でも耳に残っていると言っています。
 大阪桜宮高校のひどい事件で子どもが自ら命を絶ったり、女子柔道界でのとんでもない事件が明らかになって、これは世界のスポーツ界にも恥をさらすことになり、社会もだいぶ体罰の問題を本気になって考える風潮が出てきましたが、社会の隅々まで本音で体罰を根絶しようという意識にはなっていないと思います。体罰推進を主張するような会が堂々と活動しているのは論外としても、タテマエでは体罰はダメと言っても、心にどこかに「でも、時と場合によっては…」という意識が残っていないでしょうか?
 不登校や「ひきこもり」の相談支援を進めるうえでも、体罰は絶対にダメという意識を社会にもっと広めていくことが必要だと痛感しています。そんな気持ちを、これからしばらくブログで連載していきますので、お付き合いいただければ幸いです。まずは、ホンネから「体罰は間違っており、子育てや教育において悪影響しか及ぼさない」と考える必要があり、いじめもそうですが、場合によっては犯罪になるという事実をしっかり認識したいと思います。
 そこでまず、学校における体罰について検討しますが、そもそも明確に法律で禁止されています。学校教育法第11条では「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。」と明記しています。
 体罰は違法行為なのですから、「良い・悪い」とか「必要・不必要」などという議論自体が成り立ちません。違法なのですから、「八重の桜」風に言えば「ダメなものはダメ」なのです。

函館アカシヤ会20周年奥地圭子さん講演会のお知らせ

 今年の「アカシヤ会」のメインイベント「20周年・奥地圭子さん講演会」が近づいてきました!「不登校・ひきこもり」に限らず、教育問題を通して現在の子どもや若者がかかえる課題についてじっくり考えるとても有意義な集いになると思いますので、一人でも多くの方のご参加を願っています。また、講演会終了後、奥地さんにも出席いただいて20周年記念パーティを開催し、翌30日(日)10時~13時、「あいよる」にて奥地さんを囲んでの拡大例会も開催します。
【函館アカシヤ会20周年記念・奥地圭子さん講演会】
◇日 時  2013年6月29日(土)13時~17時
◇会 場  函館市総合福祉センター「あいよる21」4階会議室
◇プログラム
 《第1部》13時~15時「不登校・ひきこもりへの理解と支援」~家族や関係者はどのように関わったらよいか
        基調講演:奥地圭子さん  地域の活動紹介  質疑応答
 《第2部》15時10分~17時「多様な学びの創造をめざして」~様々な教育問題から変革をともに考える
        基調講演:奥地圭子さん  地域の活動紹介  質疑応答
◇参加費  500円(1・2部共通、20歳未満・学生無料)
◇定 員  100名(当日直接参加も可)
◇主 催  登校拒否と教育を考える函館アカシヤ会
◇共 催  函館圏フリースクール「すまいる」 「昴の会」~不登校をともに考える会
       道南ひきこもり家族交流会「あさがお」
◇後 援  北海道教育庁渡島教育局・檜山教育局  函館市  函館市教育委員会  北斗市教育委員会
       七飯町共育委員会 函館弁護士会子どもの権利法教育委員会  南北海道教育臨床研究会
       一般財団法人北海道国際交流センター(はこだて若者サポートステーション)  函館心理士会
       北海道社会福祉士会道南地区支部  北海道精神保健福祉士協会道南ブロック
       北海道子どもの虐待防止協会道南地区支部  子どもの権利ネットワーク南北海道 
       北海道教職員組合函館支部・渡島支部  北海道高等学校教職員組合連合会函館支部
       チャイルドラインはこだて  北海道フリースクール等ネットワーク
◇奥地圭子さんプロフィール
  1941年生まれ、22年間小学校教諭を務める。わが子の不登校を契機に「親の会」活動に関わり、
  学校を退職して日本初の本格的フリースクール「東京シューレ」を設立して理事長を務めるほか
  学校法人東京シューレ学園東京シューレ葛飾中学校校長、「多様な学び保障法を実現する会」共同代表など。
  「不登校という生き方~教育の多様化と子どもの権利」(NHKブックス)、「子どもを一番大切にする学校」
  (東京シューレ出版)など著書多数。
◇申し込み メール:akashiya.souritu20@gmail.com  FAX:0138-87-0515
  お問い合わせ  ☎090-6261-6984(野村)

「いじめ・体罰を考える」講演会レジメのご紹介

【「昴の会」4周年・「すまいる」1週年記念講演会】(5月26日開催)での下記講演レジメについて、ご希望の方にお送りいたします。なお、電子データ以外もあり添付ファイルで送れませんので郵送いたします。ご希望の方は、お手数ですが送付先ご住所をお知らせください。(A4版裏表4枚、送料は不要です)

「いじめ・体罰を考える~わが家の体験と相談現場から」
1 わが家に「いじめ・不登校」体験から
2 「いじめ」への対処の鉄則→まず逃げる=学校を休む
  *想定される疑問・反問:5項目
3 いじめ自殺裁判の教訓
(1)小川中学校事件
(2)知覧町いじめ自殺事件
4 本音から「体罰を許さない」と言える環境をつくろう
(1)体罰の禁止について
(2)体罰にかかる教職員の懲戒処分の状況
(3)児童虐待の防止に関する法律
(4)「反体罰NPO・研究者連絡会設立趣意書」の見解
(5)根強い「体罰容認」の考え方~「体罰の会」趣意書より
【参考1】不登校理解と支援の基本
【参考2】ソーシャルワークによる総合的支援の必要性

[

【「昴の会」4周年・「すまいる」1週年記念講演会】(5月26日開催)
での下記講演レジメについて、ご希望の方にお送りいたします。
なお、電子データ以外もあり添付ファイルで送れませんので郵送いたします。
ご希望の方は、お手数ですが送付先ご住所をお知らせください。
(A4版裏表4枚、送料は不要です。転送歓迎)

「いじめ・体罰を考える~わが家の体験と相談現場から」
1 わが家に「いじめ・不登校」体験から
2 「いじめ」への対処の鉄則→まず逃げる=学校を休む
  *想定される疑問・反問:5項目
3 いじめ自殺裁判の教訓
(1)小川中学校事件
(2)知覧町いじめ自殺事件
4 本音から「体罰を許さない」と言える環境をつくろう
(1)体罰の禁止について
(2)体罰にかかる教職員の懲戒処分の状況
(3)児童虐待の防止に関する法律
(4)「反体罰NPO・研究者連絡会設立趣意書」の見解
(5)根強い「体罰容認」の考え方~「体罰の会」趣意書より
【参考1】不登校理解と支援の基本
【参考2】ソーシャルワークによる総合的支援の必要性

チャイルドラインはこだて講座のお知らせ

当地では今月も関連イベントが続きますが、下記講座もとても有意義なものと思いますので紹介します。

【チャイルドラインはこだて 2013年度第3回講座】
◇テーマ 「子どもの思い、その支援」
◇と き 6月25日(火)18:30~20:30
◇ところ サン・リフレ函館1F中会議室(函館市大森町)
◇講 師 ・高橋光江さん(自立援助ホームふくろうの家スタッフ) ~青少年自立支援の立場から~
        東北福祉大学卒業、25年にわたり児童自立支援施設(旧教護院)北海道大沼学園の寮母を務め
        平成14年同園を退職、平成17年に「ふくろうの家」を設立、スタッフを務めている、
     ・田中透さん(函館圏フリースクール「すまいる」スタッフ)~発達障害当事者の立場から~
        1984年函館生まれ。高校卒業後、数年間の「ひきこもり」を体験、25歳のとき「アスペルガー
        症候群」と診断される。道南ひきこもり家族交流会「あさがお」や体験者の集い「樹陽のたより」、
        はこだて若者サポートステーションなどに参加しながら社会参加の道を模索してきた。
◇資料代 800円(学生600円)
◇主 催  チャイルドラインはこだて
◇後 援  北海道教育庁渡島教育局・檜山教育局 函館市 函館市教育委員会
◇連絡先 稲岡 TEL&FAX 0138‐57‐4417
       泉澤 TEL&FAX 0138‐54‐7037
 
私事になりますが、高橋光江さんとパートナーである寮長の一正さんとは、3年間大沼学園で一緒に勤務し
たくさんのことを教えていただきました。大沼学園は「家庭学校」以来の伝統である「夫婦小舎制」により、
寮長寮母夫妻が自分の家族とともに、非行や虐待を受けるなど様々な困難を抱えた子どもたちと
同じ屋根根の下で生活を共にしながら、入所児童生徒の教育と「育ち直し」に取り組んでいます。
このようにたいへんな仕事のリーダーを担ってきた高橋ご夫妻は、私にとって35年間の道庁勤務で
出会った最も尊敬する職員です。素晴らしいお話をうかがえることを楽しみにしています。
田中透さんも、昨年は奥尻町や上ノ国町での福祉イベントで講演し、大好評でした。
当事者の話を機会はあまりありませんので、必ずや有意義な講演会になると思います。

はるこどもクリニック子育てサポーター養成講座がスタート

はるこどもクリニック主催「2013年度子育てサポーター養成講座」が始まりました。

この後の「養成講座」(単発受講可:500円)は
・6月12日(木)18時~20時【子どもの福祉~子育てに生かすソーシャルワーク】野村俊幸
・7月18日(木)18時~20時【子どもと遊びの発達】宮崎聖子
・8月15日(木)18時~20時【子どもの食生活と健康】高柳しげみ
・10月24日(木)18時~20時【子どもの病気と救急】高柳滋治
・11月14日(木)18時~20時【閉講式・子どもの看護と世話】はるこどもクリニック看護師

「特別講座」(単発受講可:4000円)は
・6月16日(日)10時~15時半【アドラー心理学を学ぶ~良い人間関係とは】大竹優子
・9月14日(日)10時~15時半【子育てとは】山口育子
・10月27日(日)10時~15時半【発達障害を学ぶ講座】奈須康子

「子育て講座のびのび」(参加費無料、14時~16時)
・6月27日(木)【アレルギーと除去食】高柳滋治
・7月25日(木)【子どもと語りたい生命と性】蛭子井眞樹
・9月19日(木)【子どもの行動で困っている方へ】高橋実花
・11月28日(木)【子育てに行かすアドラー心理学】高柳滋治
・1月9日(木)【生命について】高柳滋治
・2月27日(木)【子どもの行動で困っている方へ】高橋実花
・3月27日(木)【心豊かな発達のために】高柳滋治

主催 はるこどもクリニック 七飯町本町6-7-24
お問い合わせ 0138-65-0500(同クリニック・高柳しげみ)

なお、私は6月12日の講座では下記のような内容でお話させていただき
参加者の皆さんとの意見交換の時間を十分持ちたいと考えております。
~「不登校」「いじめ」「体罰」「ひきこもり」などの問題を手がかりに考える~

「正解」って何でしょう?~「昴」「すまいる」講演会後日談

 5月26日、「昴の会」4周年・「すまいる」1周年記念講演会&寄席が無事終了しました。運動会などと重なったこともあって、参加者は40名弱と目標の50名には届きませんでしたが、函館圏フリースクール「すまいる」代表・庄司証さんの素晴らしい講演で、当地にもいよいよこの分野の真打登場のようです!(^^)! 
 寄席では道南落語倶楽部の東家キムチ名人が傑作作落語を熱演してくれました。演目は立川志の輔さんの「親の顔」で、「教育ネタ」とも言える実に面白い作品です。会に参加した「昴」の会員さんから、「キムチさんの落語を聞いてこんな話を思い出しました」という連絡をいただきました。こちらもとても良いお話だと思いましたのでご紹介します。
  
『いまから二十数年前、私の友達が娘さんの算数のテストを見せてくれました。当時娘さんは小学二年生でした。「これ、どう思う?」と友達は複雑な表情で 私に渡しました。それには...「お父さんが学校にきました。あなたはお父さんに自分の席がどこか よくわかるように教えてあげてください。」という問題がありました。娘さんの答えは「まずお父さんに私の後ろに立ってもらいます。ついて来てと言って 席まで連れて行き、ここが私の席だよと言います。」でした。この問題は位置関係を把握し、座標などの基礎となる問題で、正答は「右から...列目、前から...番目」というような答えになります。娘さんの答えに友達は「何考えてるの、この子は...」
と思ったようですが、担任は「これでもお父さんには あなたの席がよくわかりますね。」と書いてまるをつけてくれました。とんでもない答えを書いた子と思った自分とそれを認めた担任との間で友達は複雑だったようです。私はいい話だなあと思って今でも覚えています。』
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野村俊幸

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