ひきこもり対談㉑:社会との関わりは自然的な欲求

野村 おそらく、とても楽観的な言い方かもしれないですが、まったく「社会に関わらないでいいや」、とみんな思わないと思うんです。人間の存在として。何らかの形で、やっぱり社会とのかかわりを持って社会の役に立ちたいというのは、もうそれは、とてもとても人間として自然なことであって、そういう気持ちは持ってるんだと。だけどもいろんな事情でいまそういう思いを発揮するチャンスが与えられなかったり、そういう事がしたくても出来ないような状況。例えば精神的身体的な状態だったりということがあるかもしれません。しかし安定した、本人なりの生活環境が用意されていれば、そういう気持ちを行動で表していく時期がきっと来るんだろうなと思っているんですよ。ところがひきこもりを否定的に見るために、本人が本来持っているエネルギーを削いでいっているわけですよね。ダメだダメだダメだ、って、で、「ダメだ~」って言われてそれに発奮して「なんだと、やってみせるぞ!」と思う人も中にはいるかもしれないけど(笑)。普通、人間って自分の状態を否定されて元気は出ませんよ。

杉本 そうですね。でもまあ、長女の方のお話とかも読ませてもらって、時代というか、学齢期の子どもにもその種の根性論が生きていた。「将来大変だろう」ということが言われた時期があって、やっとそれって今はもう大分薄らいできて、良くなってきたと思うんです。だからもし仮に楽観的な展望があるとすれば、ひきこもりというものを全否定するんじゃなくって、何かひきこもりの人たちに見合った多様な働き方がね。

野村 そうでしょうね~。

杉本 オルタナティブスクールがあったり、ホームエデュケーションがあったり、フリースクールがあったりするように、働き方の多様性がないんじゃいの?っていう風に普通の人たちの間で共通了解になればいいと思うんですけど。いまはちょっと真逆というか。あの~、効率性のある人しかなかなか雇ってくれないという。

野村 だからそれはいろんな就労の形ということと同時に、「就労でない」形もあるはずですよね。

杉本 就労でない形もあると思います。ええ。

野村 趣味でもボランティアでも。いわば自己表現ですよね。みんな自分を表現することで世界と繋がっていく。

杉本 うん、うん、うん。


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