緊急連載「訪問支援のあり方と課題」②

 そのうえで、私は二つの視点から、訪問支援活動の際に、十分に注意しなければならないことがある、ということを申し上げたいと思います。
 そのひとつはわが家の体験です。そもそも私がこういった問題に首を突っ込むようになったのは、わが家の娘が二人とも不登校になって、のべ15年ほどこの問題に関わってきたからですが、今日はその体験を話す場ではありませんから、ひとつだけ、不登校の最中に何が一番辛かったかという娘たちの声をお伝えしたい思います。
 もちろん、長女にとって、最初は親が、特に父親~つまり私ですが~全く不登校に理解がなくて学校に行かないことを責め、強制的に学校に連れていくなんてことをして長女をボロボロになるまで追い詰めましたので、それが一番辛かったことだと思います。
 次女の場合はその反省もあって、一切学校に行くようにプレッシャーをかけなかったので、概ね元気に過ごしたのですが、その次女にとっても長女と共通する辛いことがありまして、それは「友だちのお迎え」や先生の家庭訪問だったそうです。
 長女の場合ですが、朝友だちに迎えに来ると、初めのうちは合わないと悪いと思って顔を出すのですが、そのうち顔を合わせることもできなくなったので、長女に会えないと、友だちは手紙を置いていくわけです。
 すると今度は、怖くてとても手紙を見ることもできない、しかし、そのままにしておくと親が帰ってきたら見つけられますので、必死になって指先でつまんでゴミ箱に捨てたそうです。
 これは全国各地で体験者の話を聞いても共通していて、中には手で触ることができなくて、箸でつまんで捨てに行ったというお話しを聞いたことがあります。
文字色 本人がだいぶ元気を取り戻し、エネルギーが溜まってきて本人から友だちと遊びたいと言い始めたなら話は別ですが、そうでない段階で友だちが迎えに来ますと、本人は「せっかく友だちがが来てくれたのに、期待に応えられない自分はなんてダメな人間なんだろう」とさらに自分を責めるのに加えて、「せっかく来てくれた友だちにも申し訳ない」という気持ちが重なり、ダブルパンチになってしまいます。
 迎えに行った友だちにしても、「せっかく行ったのになぜ出てきてくれないんだろう」とそれまで仲の良かった友だちに対する感情もだんだん悪くなっていったり、先生に頼まれてやっている場合などには、特に真面目な生徒さんは「先生の期待に応えられなくて申しわけない」と、自分を責めるようなことにもなりかねないわけです。
 一見「明るく元気な不登校」に思えた次女も「友だちからの手紙」には随分泣かされたと言います。
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