関連書籍⑧「ひきこもり」5:「ひきこもりからの出発~あるカウンセリングの記録」

『ひきこもりからの出発~あるカウンセリングの記録』 横湯園子 岩波書店 \1800E
 「ステューデントアパシーのなれの果て」と自己紹介して横湯さんのもとを訪れた25歳の青年との5年弱、80回に及ぶカウンセリングの記録。カウンセリング理論の単なる学術書ではなく、横湯さんの人間理解と「主人公」の青年の魂の記録であり、カウンセリングが決して価値中立的な技術ではなく、カウンセラーの人格やクライエントとの相互関係が問われる、極めて人間的な営みであることが良く分かりました。
 相談の過程で、著者が代表を務める虐待防止協会のボランティア活動を提案するというのは、一般的なカウンセリングマニュアルからすれば「反則」かもしれませんが、これが事態を大きく動かすことになるのは、横湯さんの「共感する力」と青年自身の「回復力」の相互作用であり、本物のカウンセリングが持つダイナミズムの証左ではないかと思います。
 以前に「子どもの権利ネットワーク南北海道」の講演会で横湯さんのお話を直接お聴きして感銘を受けましたが、「カウンセリング流行り」の昨今だけに、<「魂の記録」としてのカウンセリング>とも言える本書は必読と思います。

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