集中連載「わが子が不登校で教えてくれたこと」⑪

          大切なコミュニティーワークの視点
 前回は「学校だけで抱え込まない」というところで終わりましたが、そのためには「コミュニティワーク」という視点が必要です。ひとことで言えば「学校も地域における<子育てネットワーク>のひとつの機関」と考えようということです。
 つまり、社会福祉の援助活動では、家庭や個人、あるいは特定の施設だけに解決を委ねるということではなく、地域の課題として問題を考え、解決の道を探ろうというコミュニティワークがとても重要であり、学校運営にもこれを取り入れてほしいのです。そのためには「ケアマネジメント」の手法をが必要です。

          ケアマネジメントの手法を生かす
 介護保険が導入されて「ケアマネージャー」という職種がお馴染みになりましたが、ケアマネジメントの考え方をひとことで言いますと、クライエントの課題を解決するために、関係者が自分たちの提供できるサービスを吟味し、「誰がどのような形でクライエントに関わるか」を協議して、できるだけ一か所で丸抱えしないで連携して対処するというものです。また、援助方針の決定に際しては、「当事者の参加」が原則です。
 ところが、「不登校=問題行動」と考えてしまいますと、当事者である子どもを抜きに「不登校している子どもを何とかしよう」と考えて、学校だけで頑張ってしまいがちです。
 また、ケアマネジメントでは、今起きている問題を、クライエントの問題だけではなく、「援助者側の問題」も併せて検討します。つまりクライエントと援助者をひとつの「システム」として考え、そのシステムに何か不具合が起きているのではないだろうかと考えるわけです。
 そこで「子ども・家庭・学校」をひとつのシステムと考えますと、不登校は3者の相互関係に「何らかの不具合」が生じている現象です。それは「今のシステムを変える必要がある」というシグナルですから、「問題行動」ではなく何らかの「意味のある出来ごと」です。

         不登校をプラスのきっかけにする
 ですから、きちんとしたサポートがあれば、むしろ「子ども・家庭・学校」の関係を見つめなおすとても良い機会になります。不登校を体験したたくさんのご家族からうかがうお話で必ず共通しているのが、「子どもの不登校はそれまでの親子関係を見つめ直すとても良い機会だった」ということです。
 同じように、子どもと学校の関係を見つめ直すとても良い機会のはずですが、子どもだけが変わるように責められているとしか思えないような事例が実に多いようで、とても残念なことです。

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