「いじめから命を守る緊急集会」講演録の連載⑪

【「いじめ自殺裁判」の教訓】その1
 次に「いじめ自殺裁判の教訓」について述べますが、これは今私が申し上げました、「いじめで辛いときは、ただちに学校を休んだ方がよい」ということを、図らずも裏付ける内容になっているからであります。時間の関係上、それぞれの事件の詳細について説明することはできませんので、ポイントを簡単に紹介します。
① 小川中学校事件(平成2年12月16日、福島地裁いわき支部の判決)
 これは昭和60年に、いわき市立小川中学校3年生の男子生徒が、同級生からの激しいいじめにより自殺したことに対し、遺族が学校設置者であるいわき市を被告として損害賠償計8300万円を請求した民事訴訟です。その判決では、まず自殺の主因を悪質ないじめと認め、学校側に安全保持義務違反があるということで、学校側の過失を認定しました。そして、学校側に安全保持義務違反があったかどうかの判断は、そのいじめが被害者の心身に重大な危害が及ぶような悪質なものであるという認識ができれば十分で、被害者の自殺を予見できたかどうかを問う必要はないと指摘しています。
 これはとても重要な指摘で、最近も「いじめ自殺」の報道の中で、「いじめを防げなかったことは申し訳ないが、いじめと自殺に因果関係がはっきりしないので、自殺についてまで責任を追求されても困る」みたいなコメントをする学校関係者がおりますが、とんでもない話で、特に教育関係者はこの事件をしっかり教訓にしていただきたいと思いますし、それから20年以上も経っているのに、同じことが繰り返されていることに、私は心底憤りを感じます。
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