「いじめから命を守る緊急集会」講演録の連載⑭

【「いじめ自殺裁判」の教訓】その4
② 知覧町いじめ自殺事件(平成14年1月28日、鹿児島地裁の判決)
 これは、鹿児島県知覧町の中学3年男子生徒が集団暴行などのいじめにより自殺したことに対して、両親が加害者5人と学校設置者の知覧町に損害賠償を求めていた民事訴訟ですが、判決はいじめの事実を全面的に認め、5人の元生徒に4483万円、知覧町に1320万円の支払いを命じました。
 これも民事訴訟ですので過失相殺の判断が示されたわけですが、その中で裁判官は、原告両親が、自殺の前日に子どもから被告生徒らに暴行を受けていることを聞いていたけれども、加害者とその両親が原告宅を訪問し、形ばかりの仲直りをさせたことで解決したと考え、自殺の朝にも学校に行くように説得したことなどを「原告両親の過失」と認定し、損害賠償額から4割を過失相殺で減額したというものです。
 私が先ほど、「仲直りさせる、加害者に謝罪させることで解決を図る」という意見について、「仲直り」とか「謝罪」が表面的なものに終わると事態はもっと深刻になると申し上げたのはこのことでありまして、「謝って仲直りしたのに、それでも学校に行かない」ということになれば、今度は被害者のわがままという話になって、ますます学校を休むことができなくなり、小川中学事件の判決にもありましたが逃げ道を塞いでしまうことになります。
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