不登校は「制度公害」(古山明男さん・信濃毎日新聞)

 講演連載中断で申し訳ありませんが、古山明男さんが信濃毎日新聞2月11日号、「コンパス」欄に不書いた記事がとても本質を突いた内容なので、ご紹介します。
【不登校は「制度公害」~教育の形 もっと広げて】
 文部科学省が、有識者を集めて「フリースクール等に関する検討会議」を設置しました。これまで制度外に置かれてきたフリースクールなどへの支援を検討します。
 これまで不登校は、本人の問題と捉えられてきました。そのことが不登校問題の解決を不可能にしていました。不登校は「制度公害」です。たくさんの子どもたちが自分に合った教育に出合えず、学校に行かないことを非難され、追い詰め
られていったのです。
 私は、日本教育が大きな欠陥を持っていると思います。それは、「何を習得すべきか」だけに目が行っていて、子どもの福祉とケアがおろそかになっていることです。そのため、学校を怖がる子どもたちがたくさん生まれました。
 もちろん本人や家庭の要因はあります。全員が不登校になるわけではないのですから、個人的要因はあります。しかし、大気汚染公害の場合でも、全員がぜんそくになるわけではありません。虚弱体質、特異体質の人がなりやすい。だからといって、ぜんそくになることを本人の問題とはしないではありませんか。
 外国と比較すると、不登校とは何か、浮き彫りになります。不登校は、世界的な問題ではないのです。いじめや学校恐怖は世界中にあります。でも、不登校は日本だけの現象です。
 アメリカとイギリスでは、学校の荒れすさみが社会問題化しています。しかし、アメリカは家庭で学ぶホームスクールが全州で合法です。イギリスでも、学校教育以外の教育が合法です。そのため、両国では日本のような不登校問題は生じま
せん。学校がだめなら、家で育てればいいのですから、追い詰められないのです。
 北欧諸国では学校に来られない子は少なく、社会問題にはなっていません。もともと、義務教育が訓練的、競争的なものではありません。 韓国には、代案学校という制度があり、達成主義的でない学校を容認しました。日本のような不登校問題は生じていません。
 不登校解決のために、「不登校の子どもたちが行く学校」を造っても、問題の解決にはなりません。不登校の子はそういうところには行きたがらないからです。そうではなく、教育そのものを多様に生み出せるようにすることが必要です。子
どもがやりたがることをメーンとする学校があったり、家庭が教育を手配したりしても、いいじゃありませんか。
(ふるやま・あきお 教育研究家)
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