いわき市講演会㉖:「ひきこもり」とは何か?

【しばらく中断していましたが、いわき市の講演会レポートを再開します】 
 さて、時間緒関係上、他の5つの原則については端折りますが、ケースワークの原則や方法論は人間の心理や行動の原理にかなったものであることをあらためて確認したうえで、次に移ります。
 「たけのこの会」からは「就労の現状や支援のあり方について知りたい」ということも事前にうかがっておりまして、これは「ひきこもり」を巡る問題と深く関連していますので、このテーマにに入いります。
 まず、ひきこもっている人の数ついては、基準の取り方によって様々な見解がありますが、平成22年7月に発表された内閣府の「若者の意識に関する調査」では、全国で69万6千人と推計されています。
 「ひきこもりとは何か」の定義ついてもいろんな考え方があって、それが様々な混乱を生んでいるのですが、厚生労働省は、2010年5月に発表したガイドラインで『様々な要因の結果として社会的参加を回避して、原則的に6カ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態を指す現象概念』と規定しています。現象概念、つまり「状態像」ですから、ひきこもりそれ自体は病名でも診断名でもないわけですが、精神保健における基本的な考え方を、先に簡単にお話いたします。
 これは、子どもや若者が社会生活の中でたいへん辛い体験をしたり、躓いたり、あるいはとても感受性が強かったり、人とのコミュニケーションが苦手だったりして、社会に参加することに強い不安を感じて、一時期、外との関係を断ち切ることで自分を守ったり必要な休息を取っているプロセスであり、生活のひとつの姿にすぎません。
 ですから、「ひきこもり」自体はとりたたて異常なことではないけれども、その状態が長引いて、そこから抜けることができなくなって本人が苦しみ、家族関係もおかしくなる場合も多いので、その場合は何らかの相談支援が必要になってきます。

※著書 『カナリアたちの警鐘~不登校・ひきこもり・いじめ・体罰ヘはどにように対処したらよいか』
  文芸社セレクション・文庫版、700円+税 書店注文または送料著者負担により送付可 


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