いわき市講演会㉙:不登校はひきこもりの原因なのか?

 つまり、「不登校がひきこもりの原因になった」というよりは、むしろ「しっかり不登校しなかった」というか、安心して不登校できなかった、させてもらえなかったために「ひきこもり」に追い込まれたのではないか」と考えるようになりました。
 これは考えて見れば自然な話で、例えて言えば、うつ病の患者さんを励まして早く職場復帰させたはいいが、再発してさらに病状が重くなり、結局は退職してしまったという状況に似ています。
 精神疾患で仕事を休む労働者が増えていて、これは特に学校現場で深刻な問題になっていますが、私は先生方の研修会ではいつも質問します。「メンタルで休職中の先生をお見舞いに行くとき、皆さんどんな言葉をかけるでしょうか?『大会も近いので、先生の部活指導が必要なんで早く治して出てきてください』とか、『受験の時期なので、受験指導に先生の力が必要なんで早く出てきてください』と言いますか?」と聞きますが、もちろん全員が首を横に振ります。
 不登校やひきこもりのお子さんが全てうつ病とはかぎりませんが、とても心が疲れた状態、辛い状態になっていて、大なり小なり抑うつ的な気持ちになっていて、大きな不安を抱えている場合が大半です。
 そんなときに、つまり十分休むべきときに、しっかり休むことができず、エネルギーが溜まりきらないうちに無理に学校や社会に引っ張り出すものですから、気力も体力も続かず、今度は普通に生活するために必要な、いわば基礎的なエネルギーまで取り崩して動けなくなり、ひきこもらざるを得なくなったのだと思います。

著書 『カナリアたちの警鐘~不登校・ひきこもり・いじめ・体罰ヘはどにように対処したらよいか』
文芸社セレクション・文庫版、700円+税 書店注文または送料著者負担により送付可

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