いわき市講演会㊲:いじめ自殺裁判の教訓~いわき市小川中学校事件

※「いわき市講演会」の連載を再開します
 「いじめ自殺裁判」の教訓について、「いじめで辛いときは、ただちに学校を休んだ方がよい」ということを、図らずも裏付ける内容になっている事件がありますので、少し紹介します。
 まず平成2年12月16日に福島地裁いわき支部での小川中学校事件です。こちらは地元ですし、関係者の方がおられるかしれませんので、この話をすべきかどうか迷ったのですが、私はとても重要な裁判だと思いますので、紹介させていただきます。
  これは昭和60年に、いわき市立小川中学校3年生の男子生徒が、同級生からの激しいいじめにより自殺したことに対し、遺族が学校設置者であるいわき市を被告として損害賠償計8300万円を請求した民事訴訟です。
その判決では、まず自殺の主因を悪質ないじめと認め、学校側に安全保持義務違反があるということで、学校側の過失を認定しました。
 そして、学校側に安全保持義務違反があったかどうかの判断は、そのいじめが被害者の心身に重大な危害が及ぶような悪質なものであるという認識ができれば十分で、被害者の自殺を予見できたかどうかを問う必要はないと指摘しています。
 これはとても重要な指摘で、「いじめ自殺」の報道の中で「いじめを防げなかったことは申し訳ないが、いじめと自殺の因果関係がはっきりしないので、自殺についてまで責任を追求されても困る」みたいなコメントをする教育関係者がよくいます。
 これはとんでもない話で、20年以上も前のこの判決で指摘されたことを全く学んでおらず、同じ弁明が繰り返されていることに、情けなくなります。
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